1月の価格差補てん49.418円に減額 日本養鶏協会
2月1日に成功更新・空舎延長事業発動
(一社)日本養鶏協会は2月1日、1月の鶏卵価格差補てん事業の標準取引価格を111.72円、1キロ当たりの補てん額を49.418円と発表した。所定の計算式に基づく補てん額からは16.534円(25%)の減額となっている。同日には、日ごとの標準取引価格が142円で、安定基準価格の163円を下回っていることから成鶏更新・空舎延長事業も発動した。
鶏卵価格差補てん事業では、当月の補てん基準価格と標準取引価格の差額の9割が補てんされる。ただ、今年1月は初市相場がMサイズで100円前後から始まり、中旬まで上昇しなかったことから、全額を補てんすると財源が枯渇する可能性があった。今年度は既に昨年4~8月に合計約60円の価格差補てんと、4~6月に発動した空舎延長事業で約484万羽分の奨励金を交付している。
このため、農水省には当初、通常のルールでは1月に発動させない空舎延長事業を発動させる考えがあったとも聞かれる。しかし、成鶏処理場の予約は多く、キャパシティーは限られていることから、日鶏協では1月16日に緊急理事会を開き、2~3月の成鶏更新・空舎延長事業発動に備えて1月の鶏卵価格差補てん額を一定程度減額することを決めていた。
ただ、それでも成鶏更新・空舎延長事業の参加羽数がどこまで増えるかは不透明な情勢。全国の生産者が協力して過剰生産を抑制し、相場浮揚を図っていく取り組みが依然、重要となっている。