KMバイオロジクスが事業開始 化血研の主要事業を引き継ぐ
(一財)化学及血清療法研究所(略称・化血研、木下統晴理事長)の人体用ワクチン、血漿分画製剤、動物用ワクチンなどの主要事業を引き継いだKMバイオロジクス㈱(本社・熊本市北区大窪1-6-1)が7月2日、明治ホールディングス㈱(川村和夫社長―本社・東京都中央区)の連結子会社として事業を開始した。
KMバイオロジクスの社長には、Meiji Seikaファルマ㈱取締役の永里敏秋氏が就任した。資本金は250億500万円で、株主は明治グループと熊本県企業グループ、熊本県が設立したKMB㈱。議決権比率は明治グループが49%(明治ホールディングス29%、Meiji Seikaファルマ20%)、熊本県企業グループが49%(㈱えがおホールディングス、学校法人君が淵学園、㈱熊本放送、㈱再春館製薬所、㈱テレビ熊本、富田薬品㈱、㈱肥後銀行)、熊本県が2%。従業員は約1900人で、そのほとんどが化血研から転籍した。
KMバイオロジクスでは「化血研から承継した人体用と動物用ワクチン、血漿分画製剤の研究・開発・製造技術を基盤として、明治グループの下で強固なガバナンス体制の構築と事業運営での法規制などの順守体制の強化、厳格な品質と生産管理体制の徹底を図ることで、皆様の信頼に足る会社となるべく、新しい経営体制のもと、誠心誠意、社業発展に最善の努力をいたす所存である」などとコメントしている。
同日に開いたKMバイオロジクスの株主総会と取締役会では、次の各氏が役員に就任した。
代表取締役会長 松尾正彦(明治ホールディングス会長兼Meiji Seikaファルマ会長)▽代表取締役社長 永里敏秋(Meiji Seikaファルマ取締役)▽取締役 左座理郎(明治ホールディングス取締役専務執行役員兼㈱明治取締役)▽同 佐々木優慈(Meiji Seikaファルマ取締役専務執行役員)▽同 中山峰男(君が淵学園理事長、崇城大学学長、文徳学園理事長)▽同 本松賢(テレビ熊本会長)▽同 西川正明(再春館製薬所社長)▽監査役 松住峰夫(明治ホールディングス監査役)▽同 富田正夫(富田薬品社長)▽常務執行役員企画管理本部長 尾本裕昭▽同生産本部長 成瀬毅志▽執行役員信頼性保証本部長 市来修▽同研究開発本部長 来海和彦▽同信頼性保証本部副本部長 森克彦▽同企画管理本部副本部長・総務人事部担当 梅本隆司
化血研が事業所移転
化血研は今後、①健康管理支援事業の実施②医療技術者を養成する取り組みへの協力支援③阿蘇シンポジウムなどの学術集会の開催・後援④大学・研究機関の後援⑤医療機関への協力、支援⑥地球環境保全に関連する取り組み⑦研究助成⑧顕著な業績を挙げた研究者への顕彰⑨印刷物の刊行⑩生物学的製剤などに関する研究・調査――などの公益事業を行なう。主要事業の譲渡に伴い、事業所を下記へ移転した。
熊本市中央区花畑町4-7、朝日新聞第一生命ビル11階 〒860-0806