鳥インフル対策の徹底・再確認を

栃木、奈良の野鳥糞便から低病原性ウイルス検出

環境省は、11月25日に栃木県大田原市で採取された野鳥の糞便、同28日に奈良県大和郡山市で採取された野鳥の糞便から低病原性の鳥インフルエンザウイルス(H5N3亜型)が相次いで検出されたと発表した。

野鳥の糞便からのウイルス検出は、愛媛県西条市での事例(H7N7亜型)に次いで今シーズン2例目と3例目。

農林水産省では栃木、奈良両県の事例を受けて、改めて各都道府県に、鳥インフルエンザウイルスの侵入防止対策と異常家きんの早期発見・通報などを家きん農場に再徹底するとともに、発生時の迅速で円滑な初動対応や必要な人員の確保、防疫資材の備蓄や調達先などの確認を要請した。生産者としても、①飼養衛生管理基準の順守②人や車両、野鳥を含む野生動物を介したウイルスの農場内と家きん舎への侵入防止対策――を徹底していかなければならない。

韓国では今年10月以降、ほぼ全地域の野鳥の糞便から18例の低病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N3亜型)を検出しているほか、他のアジア諸国では、台湾の家きんでH5N2亜型とH5N5亜型の高病原性鳥インフルエンザが11月まで続いており、ベトナムでも10月まで発生が報告されている。