鮒忠が草津亭を子会社化

㈱鮒忠(根本修社長―本社・東京都台東区浅草)は11月12日、浅草の老舗料亭・割烹「草津亭」の割烹店事業を承継すると発表した。

草津亭の創業は明治5年。江戸饗応料理にルーツを持つ伝統の味を守ってきたが、旧運営会社の㈱草津亭が10月に破産開始決定を受けたため、鮒忠が新たに100%子会社の㈱草津亭(資本金1000万円、根本修会長、安孫子節人社長)を11月1日付で設立し、事業を継承したもの。

新しい草津亭では、歴史ある料亭の味と伝統のもてなしを残しながら、鮒忠の経営手法も取り入れ、割烹店事業のほか、好評を得ていた草津亭ブランドの弁当や総菜の製造販売、仕出しなどのケータリング事業を、鮒忠の工場で担当する。

事業承継について鮒忠では、「草津亭が担ってきた、浅草伝統の花街(はなまち)文化の継承と再興の役割も、同時に果たしていく。現在、ケータリング・外食・鶏肉を中心とした食品卸売の3事業を軸に事業を展開しているが、新たに加わる割烹店舗事業を第4の軸に据え、シナジー効果を最大限に発揮し、多角化、多店舗化を進めていく」とコメントしている。