平成30年度の食鳥検査羽数は2.3%増

処理禁止の多い要因は削痩・発育不良など

厚生労働省が公表した平成30年度乳肉関係統計資料によると、30年度の食鳥検査羽数の合計は前年度比2.3%増の7億9844万3499羽であった。このうち、ブロイラーは1.7%増の7億1213万1899羽、成鶏は7.0%増の8587万7623羽、アヒルは1.3%減の43万3977羽、七面鳥は0羽(前年度も0羽)。

ブロイラーの検査羽数の上位県は、①鹿児島県1億4545万9233羽(前年度比4.3%増、全体の20.4%)②宮崎県1億3675万4196羽(同2.8%増、同19.2%)③岩手県1億1186万1877羽(同8.5%増、同15.7%)④青森県5538万5945羽(同2.6%減、同7.8%)⑤北海道3798万2753羽(同2.7%増、同5.3%)。上位3県で全体の55.3%(前年度54.7%)を占めた。

ブロイラーの食鳥検査による処理禁止は前年度比5.6%増の281万8717羽、全部廃棄は3.0%増の683万8656羽、一部廃棄は14.1%減の1516万459羽。

ブロイラーの処理禁止の要因は、削痩・発育不良が51.5%で最も多く、次いで腹水症16.6%、変性11.9%、炎症10.7%、放血不良5.2%。全部廃棄では大腸菌症が49.9%が最も多く、次いで腹水症14.8%、炎症12.2%、変性9.6%、削痩・発育不良7.0%。一部廃棄では炎症が86.6%で最も多く、次いで出血8.1%、変性4.3%であった。

成鶏の検査羽数の上位県は、①茨城県2079万9083羽(前年度比6.7%増、全体の24.2%)②鹿児島県1350万4355羽(同6.2%増、同15.7%)③愛知県853万3452羽(同0.3%減、同9.9%)④群馬県747万5929羽(同28.9%増、同8.7%)⑤青森県651万9395羽(同12.8%増、同7.6%)。上位3県で全体の49.9%(前年度50.6%)を占めた。

成鶏の食鳥検査による処理禁止は前年度比28.5%増の100万4530羽、全部廃棄は9.9%増の55万9896羽、一部廃棄は4.5%増の54万8815羽。

成鶏の処理禁止の要因は、削痩・発育不良が48.2%で最も多く、次いで腹水症17.6%、放血不良16.5%、炎症4.5%。全部廃棄では腫瘍が26.7%が最も多く、次いで炎症23.6%、削痩・発育不良11.4%、腹水症11.1%。一部廃棄では炎症が44.4%が最も多く、次いで出血25.3%、外傷9.2%、腫瘍8.7%であった。

食鳥処理場数は、大規模食鳥処理場が前年度比2か所減の144か所、年間処理羽数30万羽以下の認定小規模食鳥処理場が同47か所減の1671か所となっている。

平成30年度の食鳥検査羽数

食鳥のとさつ・内臓摘出禁止または廃棄実羽数

病因別の食鳥のとさつ・内臓摘出禁止または廃棄実羽数

食鳥処理場数