「たまご白書2021」を公表 キユーピーとキユーピータマゴが調査

「たんぱく質が豊富」が卵の魅力として突出!

キユーピー㈱(長南収社長―本社・東京都渋谷区)は、グループ会社のキユーピータマゴ㈱(髙宮満社長―本社・東京都調布市)と共に、卵に関するアンケート調査を実施し、11月5日の『いいたまごの日』に合わせて「たまご白書2021」を公表した。調査は、全国の20~69歳の男女2060人を対象にインターネットを通じて実施(複数回答可)したもので、今年で5回目。第1章「卵の購入・使用実態・好意度」、第2章「卵を使った料理・スイーツの購入・喫食実態」、第3章「健康・栄養素に対する意識」、第4章「新型コロナウイルス拡大前後の変化」で構成されている。「卵の購入・使用実態・好意度」の概要は次の通り。

卵の購入・使用実態・好意度

卵の1週間の平均購入個数は5.7個(前年6.2個)で前年より減少した。

購入場所はスーパーマーケットが91.4%(同91.0%)と突出して高く、2位はドラッグストアの18.7%(同17.1%)で大きな変化はない。宅配サービス、ネットスーパー、通販などはほぼ横ばい。

卵購入時の決め手を上位3位まで選んでもらった結果では、「価格」が40.1%と突出して重視されていることがうかがええた。以下「卵のサイズ」15.3%、「国産であること」12.1%、「殻の色」7.3%、「賞味期限」4.6%、「黄身の色」4.0%、「鮮度」3.7%、「味が好みであること」3.2%、「入り個数」3.0%などと続く。

卵の1日の喫食個数は0.7個、食べたい個数は1.0個で、いずれも前年と横ばい。

卵の1日の上限喫食個数については「卵は1日に2個まで」と思う人は62.0%で横ばい。

卵に対するイメージは前年と同様に「手軽に食べられる(54.0%)」「栄養価が高い(48.6%)」「様々な料理に使用できる(48.1%)」「おいしい(46.4%)」「良質なたんぱく質を摂取できる(46.2%)」が主要イメージとなっている。ただし「良質なたんぱく質を摂取できる」以外の主要イメージに加え「価格が安い(35.6%)」「健康に良い(29.7%)」は前年より低下している。

卵について知っていること(複数回答)では、「たんぱく質が豊富」が72.8%と突出して高いものの、前年に比べると低下した。このほか「殻が茶色い卵と白い卵に栄養的な違いはない」「卵のたんぱく質は良質」「ビタミン、ミネラルが豊富」「卵白たんぱく質には筋肉量・筋力の増大効果がある」「卵を食べる頻度と血中コレステロール濃度に密接な関係はない」「卵黄に含まれるレシチン、コリンは脳の発育や認知機能に重要な栄養素」の認知度も前年より低下した。

卵について魅力を感じることを尋ねたところ、「卵はたんぱく質が豊富(61.8%)」の魅力度が突出。以下「卵は栄養バランスが良い(38.3%)」「卵は免疫力をアップさせる(33.5%)」「卵のたんぱく質は良質(32.7%)」「卵はビタミン、ミネラルが豊富(31.9%)」となり、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなど栄養素の質・量が魅力の源泉となっていることがうかがえた。

「コリン」について知っていることを尋ねると、「コリン」を認知している人は25.1%、具体的な効果まで理解している人は8.9%で、消費者にはまだなじみの薄い栄養素のようだった。

卵をどの程度好きかの「好意度」調査では「とても好き(46.2%)」で、「やや好き(40.6%)」と合わせると86.9%となり、前年同様に高い。購入個数が1日1個未満だったり、購入個数が減少した人でも、卵が「とても好き」「やや好き」の合計は前年と変わらず、引き続き卵好きの割合は高い。

卵が好きな理由では、「おいしいから(66.1%)と最も多く、次いで「様々な料理に使えて便利だから(52.5%)」「調理が簡単だから(手軽に食べられるから)(45.8%)」「栄養価が高いから(41.6%)」と続き、いずれの項目も前年と同水準となっている。

卵を使う際に感じるストレスの調査では「不満・ストレスは感じない」が29.3%で前年と同水準。しかし、6割以上の人が何らかのストレスを感じており、内訳は「割れやすいこと(37.5%)」「(殻などの)ゴミが出ること(22.6%)」「賞味期限が短いこと(19.7%)」と続く。10%以下では「衛生面で心配がある」「手が汚れること」「保管がかさばること」「手間がかかる(割る・混ぜる・殻を処理する)こと」などとなっている。(次号に続く)