『カッパ付きガラ』対応型のせせり切剥機 マトヤ技研工業が発売

鶏のせせり(首肉)自動切剥機「トリ・ドリ・ミドリ」を製造するマトヤ技研工業㈱(益留福一社長―本社・鹿児島県曽於市末吉町南之郷3050-6)は、せせり下部のカッパ(ヤゲン軟骨と周辺肉)と呼ばれる部分が付いたままでもせせりを切り剥せる『新型トリ・ドリ・ミドリ(カッパ対応版)』を発売した。

益留社長によると、中小規模の処理場などから出る鶏首(鶏ガラ)にはカッパが付いたままの形態も多いが、これに対応できるせせり切剥機はなかった。ただ「カッパ付きの首からもせせりを取り出したい」「そのまま乗せられる機械がほしい」との加工者は多く、従来機のクランプ治具(首固定器具)を変更することで5月末に製品化した。6月初旬の食品製造総合展「FOOMA JAPAN2024」(本紙7月5日号既報)に間に合わせてデモンストレーションを実施したところ、当初の予想を超える反響が集まっているという。

首の下部にあるカッパ(ヤゲン軟骨と周辺肉)が付いたままでも処理できる新モデルを開発した

従来機のユーザーの中には、自らカッパを切り外し、せせりを取っていたところもあるが、この方法では①カッパを剥がす機械と人手が必要②カッパ剥がし機を置くスペースも必要③どうしても効率が悪く生産コストが上がってしまう――などの課題があった。

『新型トリ・ドリ・ミドリ(カッパ対応版)』は、クランプ治具以外は従来機と同じで、価格や寸法も大きく変わらない。

益留社長は新型機の特許出願を済ませたとし、「当社はせせり切剥機の第一人者であり、カッパ付きでも処理したいとの声に何とか対応したかった。早速導入したいと連絡のあったお客様もいる。これまでお付き合いのなかった企業様でも、鹿児島までカッパ付き鶏ガラを持参していただければ、本社でのデモンストレーションをいつでも実施する。気軽に問い合わせてほしい」と話している。

詳細はマトヤ技研工業(電0986-76-0018)へ。