米国中西部で暴風雨、輸出には影響なし アメリカ穀物協

デレーチョの被害を受けたトウモロコシ畑㊧と穀物保管施設

アメリカ穀物協会(浜本哲郎日本代表)は、8月20日付で発行した米国本部のニュースレターで、同10日に中西部を襲ったデレーチョ(同地域で夏場に発生する、直進する暴風雨)の被害状況について説明している。

それによると、デレーチョは14時間かけて主にアイオワ、イリノイ、ネブラスカ、オハイオ各州を700マイル(約1130キロ)横断し、まだ集計できていないがアイオワ州だけでトウモロコシは最大820万エーカー(約330万ヘクタール)、大豆は520万エーカー(約210万ヘクタール、いずれも州内の作付面積の6割弱)が影響を受け、数千万ブッシェルの穀物保管施設や農機格納施設、民家や企業が被害を受けた。

歴史的にまれな災害だが、同協会は「一部地域に被害はあったが、コーンベルトの他の地域では平均以上の収穫が期待されている。20億ブッシェル以上の在庫もあり、世界中のお客様への輸出向けの供給に影響はありません」と説明。「影響を受けた人々と、作柄を注視している海外のお客様への支援を続けていきます」としている。