生協の宅配が18.9%増 コンビニ、外食の減少続く 6月の食品販売動向
6月も食肉や卵の販売好調 食品スーパー3団体
(一社)全国スーパーマーケット協会など食品スーパー3団体は、合計270社・8016店舗の6月の販売実績を公表した。
消費者の根強い内食志向によって、総売上高は前年比4.5%増(既存店ベース)の9369億7023万円。
食品合計の売上高は4.5%増の8443億3033万円で、うち畜産品は6.7%増の1103億1825万円。
卵や乳製品、冷凍食品などの日配品は4.4%増の1868億5257万円。総菜は1.0%減の908億4885万円。
総売上高が最も伸びた地域は中国・四国(5.4%増)で、次いで中部(5.2%増)、関東(4.9%増)、北海道・東北(4.8%増)、近畿(3.5%増)、九州・沖縄(2.7%増)。
3団体は概況報告の中で「緊急事態宣言の解除後は、長期保存できる食品への需要が落ち着きをみせつつある」「消費者の新しい生活様式への試行錯誤が続く中、以前のように戻る消費と、戻らない消費の見極めが重要になる」などとしている。
主要地域生協は5か月連続で増収 日本生協連
日本生活協同組合連合会は、全国65の主要地域生協の総供給高(売上高)が5か月連続で前年を上回ったと発表した。
6月の総供給高は前年比15.9%増の2510億8800万円で、うち宅配が18.9%増の1651億6500万円、店舗販売が11.9%増の809億1500万円、その他(灯油・葬祭など)が5.0%減の50億800万円。
宅配は人と接する機会を減らせる点が支持され、全分類の供給高が伸長した。
鶏肉販売が好調、卵の動きも良い チェーンストア協
日本チェーンストア協会が公表した6月の大手チェーンストア販売概況(会員56社・1万806店舗)によると、食料品や衣料品、日用品などの総販売額は前年同月比3.4%増(既存店ベース)の1兆859億9442万円となった。
食料品全体は3.4%増の7181億5544万円で、うち畜産品は7.7%増の856億674万円。鶏肉、豚肉、牛肉の販売が好調で、鶏卵やハム・ソーセージも良かった。
弁当の動きはまずまず。総菜、パン、デザートなどは鈍い。
コンビニは4か月連続減 フランチャイズ協
コンビニエンスストア7社(5万5782店舗)で組織する(一社)日本フランチャイズチェーン協会は6月の売上高(既存店ベース)について、前年同月比5.2%減の8379億5600万円と報告した。減収は4か月連続。5月下旬に緊急事態宣言が全国で解除されたが、在宅勤務や外出自粛などが続いたことが響いた。
来客数は11.6%減の12億5151万9000人。平均客単価は7.3%増の670円。
部門別の売上高では、弁当や卵、加工肉、ホットスナックなどの日配食品が6.1%減、菓子や飲料などの加工食品が3.9%減、非食品が0.4%増、サービスが32.0%減。
客数回復の兆しも外食売上高2割減 フードサービス協
(一社)日本フードサービス協会は6月の外食市場動向調査(新規店を含む全店ベース、3万8139店舗)の結果について、全体の売上高が前年比21.9%減になった。
状況は依然厳しいが、店内飲食の客数が少しずつ戻り始めた。ただ都心部や繁華街の店舗、飲酒業態などは回復が遅れ、立地・業態によって大きな差がみられる。
厳しい環境下でも健闘してきたファストフードは、テイクアウト・デリバリー需要の一部が他業態に移ったことで、売上高が11.8%減となった。
ファミリーレストランは26.5%減、ディナーレストランは43.0%減、居酒屋は58.5%減、パブ・ビアホールは65.8%減、喫茶は38.0%減。
全体の客数は25.4%減。客単価は4.7%増となった。