飼料事業は「アサヒバイオサイクル」に アサヒグループが国内食品事業再編

アサヒバイオサイクル㈱(千林紀子社長―本社・東京都渋谷区)が、アサヒグループの国内食品事業の再編に伴い、4月1日から新体制で事業を開始した。

飼料添加物『カルスポリン』や乳酸菌混合飼料『ファインラクト』などを取り扱うアサヒカルピスウェルネス㈱の飼料事業が、ビール酵母細胞壁を使用した肥料事業を担うアサヒバイオサイクルを吸収合併し、新生「アサヒバイオサイクル株式会社」としてスタートしたもの。飼料事業本部はアニマルニュートリション事業本部に改称し、アグリ事業とともに主力事業とするほか、新規事業の育成にも注力する。

アニマルニュートリション事業(飼料事業)では、現在世界28か国で展開している自然由来の畜産用プロバイオティクスのさらなる認知度向上と販売拡大を目指す。抗生物質に頼らず動物の腸内環境を整え、飼料効率を高めることで、世界的にニーズの高まる安全・安心でおいしい畜産物の生産に貢献するとともに、畜産業を取り巻く環境問題、世界の食糧問題、薬剤耐性菌問題などの課題解決に取り組む。

アグリ事業では、ビール製造工程で発生する副産物のビール酵母細胞壁由来の農業資材(肥料)のさらなる認知度向上と販売拡大を目指す。アニマルニュートリション事業(飼料事業)のグローバルな販路を活用した海外展開も検討する。

環境・資源循環への取り組みでは、環境負荷低減をはじめとする社会貢献につながる技術を結集し、アサヒグループのCSV(共通価値の創造)をけん引する。食品資源の循環活用を推進する堆肥化促進剤「サーベリックス」や、ビール酵母細胞壁由来の資材の活用により、持続可能な循環型社会の実現に貢献する。

新体制での事業開始に合わせて、4月1日にアサヒバイオサイクルのコーポレートサイト(https://www.asahibiocycle.com)を開設した。各商品や技術の紹介、商品を活用したCSV活動を掲載するなど、グローバルに展開する事業を発信するプラットフォームとして活用する。