小売店では鶏肉の取り扱い増加 2019年度上半期の食肉販売動向調査
(独)農畜産業振興機構は、このほど2019年度上半期の食肉販売動向調査結果を公表した。このうち、小売業者の動向概要をまとめた。
最近の食肉の取り扱い割合(重量ベース)については、量販店では2018年度下期は牛肉29%、豚肉42%、鶏肉29%で、2017年度上半期実績との比較では、牛肉が2ポイント減少し、鶏肉が2ポイント増加した。
食肉専門店では、2018年度下期は牛肉45%、豚肉36%、鶏肉19%で、2017年度上半期実績との比較では、牛肉が2ポイント減少し、鶏肉が2ポイント増加した。
2019年度上半期の販売見通しは、量販店では、和牛、交雑牛、輸入豚肉、国産鶏肉、輸入鶏肉は前年同期と「同程度」が最も多く、輸入牛肉と国産豚肉は「増加」が多かった。一方、乳用牛は「減少」が最も多かった。
食肉専門店では、すべての食肉で「同程度」が最も多い中、輸入牛肉、国産豚肉、国産鶏肉、輸入鶏肉では「増加」が「減少」を上回った。
食肉の小売価格の2019年度上半期見通しは、量販店はすべての食肉で「変わらない」が最も多い中、輸入牛肉、国産豚肉、輸入豚肉、国産鶏肉は「値下げする」が「値上げする」を上回った。
食肉専門店でも、すべての食肉で「変わらない」が最も多い中、和牛、交雑牛は「値上げする」が「値下げする」を上回ったが、豚肉、鶏肉は、国産品、輸入品とも「値下げする」が「値上げする」を上回った。
食肉の販売拡大に向けた対応では、量販店、食肉専門店とも、すべての畜種で「総菜や味付け肉の強化」が1位となった。
このうち量販店の鶏肉の2位は「特定の年齢層・家族形態を対象とした商品の品揃え強化」、3位は「低級部位や切り落としを増やす」。
食肉専門店の鶏肉の2位は「特定の年齢層・家族形態を対象とした商品の品揃え強化」、3位は「少量パックの充実」となった。