TPP大筋合意受け全国で意見交換会 農林水産省

TPP交渉の大筋合意を受け、農林水産省は10月中旬から下旬にかけ、生産分野別の意見交換会を全国各地で開いた。
畜産分野については、九州農政局と沖縄総合事務局が10月15日に、中国四国農政局が15日(中国ブロック)と16日(四国ブロック)に、北海道農政事務所と東北農政局、北陸農政局が16日に、東海農政局が17日に、近畿農政局が19日に、関東農政局が20日に開いた。
関東ブロックの意見交換会では「地域の畜産家は一様に不安を感じている」「各県で説明会を開いてほしい」「畜産クラスター制度を複数年度にわたる事業にも対応させるなど、もっと使いやすくしてほしい」「生産費の中で割合が高い飼料価格が下がる施策を考えてほしい」「飼料価格は内陸部ほど高くなる。物材費を全国一律で計算するのではなく、地域ごとのコストの違いも考慮してほしい」などの意見や要望が出された。
千葉県の採卵養鶏経営者は「飼料用米を7年前から活用しており、最大で2000トンまで飼料に配合できる計算だが、利用拡大に向けて貯蔵施設がないことが最大のネックとなっている。農協には1キログラム当たり5円の検査手数料が入り、1キログラム当たりの販売価格は33円を超えるが、養鶏農家側は高付加価値のブランドで販売できなければコストが償却できない状況になっている。鶏にはもみ米のまま給与でき、1年間保管しても何ら問題はない。生産した卵を地域ブランドにするためにも、飼料用米の備蓄設備を地域にぜひつくってほしい」と要望した。

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