米国、国際養鶏展開く 出展企業は大幅に減少
米国・アトランタ市で毎年開催される、国際養鶏展(InternationalPoultryExposition)が今年も1月22日から24日までの3日間、GWCC(ジョージア・ワールド・コングレス・センター)の新しい展示ビルで開かれた。
第55回目を迎えた今年は“未来へ導く”をテーマに、養鶏産業の問題点に焦点を当てると同時に、未来へ向けてさらに大きく発展することの期待を込めていた。
展示会と同時に開催されたシンポジウムでは、トリインフルエンザや環境法の改定、食品安全性、排水リサイクル、動物愛護などが取り上げられていたが、環境に関するテーマに一番多くの時間が割かれていた。
展示会は、新たな会場となって、展示構成も大きく変わったことから、目的の出展ブースを見つけるのに参加者の多くが戸惑っていた。
入場者数も、主催者側発表では昨年並みの19,173人となったようだ。ここ数年、入場者数が減少しているが、理由は出展側企業、視察参加側とも、派遣人員を大きく減少させたことにあると見られている。
つまり出展企業では、従来は10人近くの人員を派遣していたものを、昨年ごろからは大幅に削減して数人の派遣で済ませるところが多くなっている。一方、視察側でも目的のない参加者の派遣が手控えられ、従来のお祭り騒ぎ的な面がかなり薄れてきている。
出展企業(団体)は育種会社、鶏舎などの資材会社、飼料・薬品会社、鶏卵処理関係や食鳥処理関係会社など多彩であったが、数としては昨年の1,000社(団体)から大幅に減少し、今年は約880社(団体)にとどまっていた。1990年代から養鶏産業界でも起こり始めたM&Aなどの業界再編や、勝ち組と負け組との格差も一段と進んでいることがうかがえた。