羽数は1.4%増の8億3000万羽 令和元年度食鳥検査

ブロイラー1.3%増、成鶏2.2%増、その他5.3%減

厚生労働省医薬・生活衛生局食品監視安全課は10月30日、「令和元年度と畜・食鳥検査等に関する実態調査」の結果をまとめた。

令和元年度(平成31年4月~令和2年3月)の食鳥検査による食鳥処理羽数は、前年度(8億2009万7109羽)比1.4%増の8億3133万8718羽で、3年連続で8億羽を超えた。

このうちブロイラーは食鳥処理羽数全体の87.9%(前年度88.0%)を占める7億3089万7661羽で、前年度(7億2160万1064羽)比1.3%増。成鶏は同11.8%(同11.7%)を占める9813万8833羽で、前年度(9606万5985羽)比2.2%増。アヒル、七面鳥などの「その他」は同0.3%(同0.3%)を占める230万2224羽で、前年度(243万60羽)比5.3%減。

大規模食鳥処理場と認定小規模食鳥処理場(年間30万羽以下の処理施設)での処理羽数をみると、ブロイラーは大規模が7億2248万8359羽(ブロイラー全体の98.8%)、認定小規模が840万9302羽(同1.2%)。成鶏は大規模が8821万4821羽(成鶏全体の89.9%)、認定小規模が992万4012羽(同10.1%)。その他は大規模が43万9264羽(その他全体の19.0%)、認定小規模が186万2960羽(同80.9%)となった。

食鳥処理場数は、大規模処理場が前年度より3か所減の143場、認定小規模処理場は同103か所減の1636場。

令和2年4月1日現在の食鳥検査手数料は、前年度と同様で最低3円、最高6円。ブロイラーの検査手数料の平均は、平日4.27円(前年度4.29円)、時間外4.31円(同4.33円)、土曜日はブロイラー4.31円(同4.34円)、日曜日4.33円(同4.35円)、祝祭日4.33円(同4.35円)、年末年始4.33円(同4.35円)。成鶏の検査手数料もブロイラーとほぼ同じであった(土曜日の平均がブロイラーより0.01円高の4.32円)。

ブロイラーの6割がHACCP導入

大規模処理場の143場について、令和2年4月1日現在のHACCP導入状況を調査した結果は次の通り。

ブロイラーの109場のうち「導入している」が66場(60.6%)、「導入に着手しているが導入途中」が34場(31.2%)、「令和2年度中に導入着手予定」が2場(1.8%)、「導入の必要がない」が3場(2.8%)、「当該獣畜を処理していない」が4場(3.7%)。

成鶏の47場のうち「導入している」が18場(38.3%)、「導入に着手しているが導入途中」が25場(53.2%)、「令和2年度中に導入着手予定」が2場(4.3%)、「令和3年4~6月の間に導入着手予定」が1場(2.1%)、「導入の必要がない」が1場(2.1%)。

その他の2場のうち「導入している」が1場(50%)、「導入に着手しているが導入途中」が1場(50%)であった。

認定小規模処理場1628場のHACCP導入状況は「導入している」が110場(7%)、「導入に着手しているが導入途中」が224場(14%)、「令和2年度中に着手予定」が366場(22%)、「令和3年4~6月の間に着手予定」が437場(27%)、「導入の必要がない」が330場(20%)、「当該獣畜を処理していない」が161場(10%)。