10年以内にケージフリー卵へ移行 米国とカナダのマクドナルドが発表

米国とカナダのマクドナルドは9月9日、両国の約1万5400店舗で提供する「エッグマックマフィン」や近年発売した卵白を挟んだマフィン「エッグホワイトディライト」など卵を使ったすべてのメニューの原料卵について、10年以内にケージフリー卵に移行すると発表した。
米国マクドナルド(約1万4000店舗)は現在、年間20億個(約12万トン)、カナダのマクドナルド(約1400店舗)は同1億2000万個(約7200トン)の卵を朝食メニューに使用。米国マクドナルドでは、ケージフリー卵についても2011年以降は毎年1300万個(780トン)購入しているとしている。
米国マクドナルドのマイク・アンドレス社長は「お客様は、自分たちの食べ物と、それらがどこから来ているかについて、ますます関心を持ちつつある。今回の決断は、我々が重視している品質と、顧客の期待に応える、そして上回る品揃えを強化するものだ」と述べている。
同社は2000年に、採卵鶏の飼養方法について独自の基準を策定。2010年にはAEB(アメリカン・エッグ・ボード)などが設立に関わった研究機関「持続可能な鶏卵生産連合」(CSES=CoalitionforSustainableEggSupply)と共同で採卵鶏の福祉などについて研究を進めたとしている。
同社はニュースリリースの中で、取り組みの一例としてミシガン州のハーブラックス・ポートリー・ランチ(昨年の米国採卵企業ランキング14位、総飼養羽数660万羽)を取り上げ、同社上席副社長のグレッグ・ハーブラック氏の「マクドナルドの対応を歓迎しており、取り組みに参加できることを嬉しく思っている。我々の鶏がより良い世話を受けられるよう、新たな技術や戦略の積極的な導入を続けていく」とのコメントを紹介している。
マクドナルドは欧州で2010年、ニュージーランドで2016年末、オーストラリアで2017年末までに、使用する卵を全量フリーレンジ(放し飼い)卵に移行すると発表している。

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