変動要因の多い今年の卵価を占う
2021(令和3)年の鶏卵相場(東京M基準)は、コロナ禍で家庭消費を中心とする内食需要は安定して推移したものの、業務・外食、加工向け需要は減少し、配合飼料価格の高騰によるコスト高の問題も表面化した。また、昨シーズンの鳥インフルエンザ発生の影響を受けて成鶏の稼働羽数が前年を下回り、生産量が減少したため、3月以降の相場は前年を大幅に上回って推移したが、年末に向かって需要が伸び悩む中で羽数が徐々に回復し、相場の上昇力は弱まり、年間平均では217円(前年170円)となった。2022年については、鳥インフルエンザや配合飼料価格、燃料費、新型コロナの動向が国内の鶏卵の生産・消費にどのような影響を与えるかなど、例年以上に不透明な部分が多い中で、鶏卵業界の有識者10人に今年の卵価を占っていただいた(10人の年間平均は188円)。