中・大規模では99%以上 4回目飼養衛生管理基準順守率
農林水産省は3月19日、4回目となる家きん飼養農場の「飼養衛生管理基準の自己点検結果」を公表した。
前回(2月公表)から飼養羽数100羽未満の小規模農場(ダチョウは10羽未満)と、100羽以上の中・大規模農場(ダチョウは10羽以上)に分けて公表している。
飼養衛生管理基準の「衛生管理区域に立ち入る者の手指消毒等」「衛生管理区域専用の衣服及び靴の設置並びに使用」「衛生管理区域に立ち入る車両消毒等」「家きん舎に立ち入る者の手指消毒等」「家きん舎ごとの専用の靴の設置及び使用」「野生動物の侵入防止のためのネット等の設置、点検及び修繕」「ねずみ及び害虫の駆除」の7項目について、中・大規模の家きん農場(7613農場)の順守率は前回の97~99%から99%以上に改善した。このうち採卵鶏(3747農場)、肉用鶏(3635農場)も各項目で99%以上の順守率であった。
中・大規模のすべての家きん農場が各項目で順守率100%を達成したのは、北海道、岩手、秋田、山形、福島、茨城、栃木、千葉、東京、神奈川、新潟、富山、石川、福井、長野、岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀、京都、大阪、鳥取、島根、広島、山口、徳島、愛媛、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の36都道府県。
庭先飼養など100羽未満の小規模農場(ダチョウは10羽未満、7521農場)の順守率は、前回の84~94%から89~97%にやや改善。このうち採卵鶏農場(6608農場)の順守率も84~95%から89~97%に、肉用鶏(161農場)の順守率も75~92%から84~96%に改善している。
3月19日の閣議後の記者会見で野上浩太郎農相は、飼養規模100羽以上の家きん農場で、各項目の順守率が99%以上に改善していることについては「あともう一息である。これまでの疫学調査結果によれば、一つでも守られていない項目があると鳥インフルエンザの発生を許してしまう。一向に改善がみられない農場については、改正家畜伝染病予防法の厳格な適用を都道府県に要請しており、順守率100%の達成を目指していく。引き続き最大限の警戒と緊張感を持った対応をお願いしたい」と強調した。