ニチレイが食嗜好分析システム『conomeal』(このみる)を開発
つくりおき献立提案アプリ『conomeal kitchen』(このみるきっちん)も
㈱ニチレイ(本社・東京都中央区)は、個人の食の好みを分析し、それぞれの好みにあったレシピや情報提供を可能にする食嗜好分析システム『conomeal』(このみる)を開発した。
おいしさは、味、香り、食感といった品質が及ぼす影響だけでなく、心理的な影響から個人差が大きく、個人の味の好みを定量化することは難易度が非常に高い。同社はこれまでも、心理的な影響については心理計量学(サイコメトリクス)を用いた研究を行ない、品質の影響については「MS Nose」技術をはじめとする独自の手法を組み合わせて、おいしさ〝の見える化〟に取り組んできた。
今回これらの知見をAI(人工知能)に組み込むことで、新たな食嗜好分析システム『conomeal』を開発したもの。AIは北海道大学情報科学研究院の川村秀憲教授をアドバイザーに迎えて開発した。
『conomeal』は、個人の食意識、気分、環境から、食の好みをAIが分析し、個人に合う食を提案するシステム。〝好みを診る〟という意味と、食事を意味する〝meal〟をかけあわせて『conomeal』と名付けた。
従来の提案型AIは、料理の画像や食材購入履歴など過去の実績データを活用しているが、食意識タイプや気分などの心理的要素を分析に利用しているところが『conomeal』の画期的な点。同社では個人向け、企業向けを問わず、様々な場面で『conomeal』を通じた新しい価値提供が可能になると考えている。
また、具体的なサービスとして、つくりおき献立を提案するマートフォン用アプリ『conomeal kitchen』(このみるきっちん)を個人向けに開発した。
日々の献立作りや食材の買い物、調理などの効率化を図るため、同社は〝つくりおき〟に着目。このアプリはユーザーが6つの質問に答えることで、AIがユーザーの食の好みを分析し、その人に合った献立を提案するもの。利用を重ねることで、AIはユーザーの好みを学習する。つくりおきをする際の最適な調理手順を提案することが大きな特徴で、つくりおきに慣れていない人でも効率よく作ることができ、食材も無駄なく使える献立案を提供する。
『conomeal kitchen』は、まず試用版について今年9月末にβテストを実施する。
さらに各種情報発信ツール(ブランドサイト=https://www.conomeal.jp/、フェイスブック=https://www.facebook.com/conomealkitchen/、インスタグラム=https://www.instagram.com/conomealkitchen/)も立ち上げた。