サルモネラ食中毒で鶏卵2億個リコール 米国ローズ・エーカー・ファームズ

米国食品医薬品局(FDA)は4月13日、米国の鶏卵生産大手のローズ・エーカー・ファームズ(本社―インディアナ州セイモア、2017年全米飼養羽数ランキング2位、2690万羽)のハイド郡農場(ノースカロライナ州)で生産した鶏卵が原因と推定されるサルモネラ食中毒が発生したため、同社が生産した卵を自主的にリコールしていると発表した。

リコールの対象は、今年1月11日から4月12日までに生産した鶏卵2億674万9248個。ただし、多くはすでに消費または廃棄されたとみられる。同農場のパック卵は、「コバーン・ファームズ」や「カントリー・デイブレイク」「フード・ライオン」「グレンビュー」「グレート・バリュー」など10種類前後のブランド名で販売されていたほか、同業で全米最大手のカルメイン・フーズや、レストランなどにも販売されていた。このためカルメイン・フーズも4月16日、ローズ・エーカー・ファームズから購入しフロリダ州で販売した鶏卵2万3400ダース(約28万個)の自主的リコールを発表した。

発症例は4月16日までに、東海岸を中心とした9つの州で5歳から90歳まで23人分が当局に報告され、うち6人が入院したが、死者は出ていない。患者からはサルモネラ・ブラエンデラップ(Salmonella Braenderup)という珍しい種類のサルモネラ菌株が検出され、同農場で採取したサンプルからも同一の菌株が検出された。

ハイド郡農場では約300万羽を飼養し、1日当たり鶏卵生産量は約230万個。米国農務省(USDA)の検査員も常駐している。