アイオイの6次産業化に融資、鶏肉加工施設を新設へ 日本公庫山形支店とJAバンク山形県

㈱日本政策金融公庫(略称・日本公庫)山形支店とJAバンク山形県(農林中央金庫)は、このほど㈱アイオイ(五十嵐忠一社長―本社・山形県最上郡鮭川村大字庭月4595-1)の6次産業化の取り組みに対し、連携して融資した。

昭和54年に創業(法人化は平成18年)したブロイラー生産のアイオイは平成31年3月に約2倍の規模拡大を行ない、飼養羽数は県内最大規模の約28万羽(年間出荷羽数170万羽)。農場HACCP認証やJGAP認証の取得、飼料用米の利用などに取り組み、同社が生産する鶏は「やまがた最上どり」のブランド名で出荷している。このような実績が評価され、平成30年度に山形県ベストアグリ賞と農林水産大臣賞、令和元年度の農林水産祭では(公財)日本農林漁業振興会会長賞を受賞した。

同社の鶏肉加工は、これまで委託製造であったが、今回の6次産業化では鶏肉加工施設を新設し、主に焼き鳥用の串刺し加工を自社で行ない、製品の付加価値向上と地域雇用の拡大を図る。加工施設は昨年10月に着工し、今年春に完成・操業開始の予定。

令和2年度内にオープンする直営店では、同社が生産した精肉、カルパスやハンバーグなどの加工品、地元最上管内の農産物を販売する予定。

鶏肉加工施設の新設にあたっては、アイオイを取り組み主体とする「鮭川村肉用鶏飼料用米生産利用拡大協議会」を立ち上げ、畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(畜産クラスター事業)の補助金を活用。補助残部分については、JAバンク山形県の取り扱いで日本公庫の農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)を融資し、円滑な資金調達をサポートした。