総菜の好調目立つ 7月食品販売

スーパーの焼き鳥に『五輪需要』も

(一社)全国スーパーマーケット協会など食品スーパー3団体によると、合計270社・8264店の7月総売上高は前年同月比0.5%減(既存店ベース)の9864億1470万円となった。

コロナ禍前の前々年との比較では5.6%増となり、堅調な需要は続いている。中でも総菜販売は前年同月比6.0%増(前々年同月比6.9%増)の1052億3045万円と好調で、7月23日からのオリンピックでは観戦のお供に焼き鳥、おつまみ類などが人気に。

畜産品は前年の反動減もあって3.8%減(6.1%増)の1113億6093万円。鶏総菜の好調に対し、生鮮鶏肉は伸び悩んだ。日配品は1.6%増(6.5%増)の1960億8056万円。このうち鶏卵販売について3団体は「相場高が続いており、(店舗によって)好不調がまちまち」と報告している。

生協は総菜や冷食菓子などが人気に

日本生協連の全国65主要地域生協の7月総供給高(売上高)は前年比0.7%減(前々年比13.2%増)の2487億4900万円。このうち宅配は前年同月比0.7%増(前々年比18.1%増)の1665億1100万円。店舗販売は3.6%減(5.3%増)の771億1600万円。店舗では総菜、宅配では冷凍食品と菓子の販売状況が良かった。

大手チェーンでも総菜好調

日本チェーンストア協会は、7月の大手チェーンストア総販売額(会員56社・1万1845店)について前年比4.6%増(既存店ベース)の1兆1362億9316万円と発表した。

食料品は4.0%増の7665億2725万円で、うち畜産品は1.4%減の862億3131万円。鶏肉など食肉の動きは鈍く、鶏卵の動きはまずまず。総菜は11.5%増の1002億1667万円で、揚げ物や焼き物、中華、冷やしメニューまで幅広く好調。

コンビニ売上高5か月連続の増加

コンビニ7社(5万5931店)で組織する(一社)日本フランチャイズチェーン協会は、7月の売上高(既存店ベース)が前年比5.1%増の9232億1600万円になったと発表した。同会では「前年よりも梅雨明けが早く、平均気温も高かったことから冷やし麺、アイスクリームなどの夏物商材が好調に推移した」としている。来客数は1.9%増、平均客単価は3.1%増。

百貨店の食料品5か月連続プラス

(一社)日本百貨店協会は7月の食料品部門の売上高(73社・191店)について、既存店ベースで前年同月比3.7%増の1393億6475万円となり、5か月連続のプラスと発表した。このうち総菜は9.5%増、菓子は10.1%増、生鮮食品は2.6%減となっている。