鶏卵30.2%増、鶏肉48.4%減 今年1~6月輸出額
農林水産省は今年1~6月の農林水産物・食品の輸出実績をまとめた。畜産物の輸出額は前年同期比50.6%増の380億8900万円。
このうち、鶏卵は高病原性鳥インフルエンザ発生県からの輸出が一時停止する影響を受けたが、30.2%増の26億4000万円となった。一方、鶏肉は48.4%減の5億1700万円にとどまった。このほか、牛肉は119.3%増の223億4800万円、牛乳・乳製品は2.6%増の116億9600万円、豚肉は33.7%増の9億2400万円であった。
農林水産物・食品全体の1~6月実績の輸出額は31.6%増の5773億円で、輸出額の増加が大きい品目はアルコール飲料(256億円増)、牛肉(122億円増)、ホタテ貝(99億円増)など。
農林水産省では、農林水産物・食品の輸出額目標を、2025年までに2兆円、2030年までに5兆円と設定し、重点27品目の中に鶏卵、鶏肉も含まれている。
鶏卵では「半熟たまごが浸透し、生食できる卵としての品質が評価され、さらなる輸出の伸びに期待」しており、2019年実績の23億円に対し、2025年目標は63億円としている。国・地域別の2019年実績と2025年目標は、香港が22億円→55億円、台湾が0.5億円→1億円、シンガポールが0.2億円→5億円、米国が0.3億円→1億円、その他が0.3億円→2億円。
鶏肉では「焼き鳥などの日本の食文化とあわせて海外の日本ファンにアピールすることで、今後の輸出の伸びに期待」しており、2019年実績の21億円に対し、2025年目標は45億円としている。国・地域別の2019年実績と2025年目標は、香港が14億円→24億円、ベトナムが2億円→6億円、シンガポールが0円→2億円、EUが0円→2億円、その他が6億円→10億円。
このほかの畜産物の2019年実績と2025年目標は、牛肉が297億円→1600億円、牛乳・乳製品が184億円→328億円、豚肉が16億円→29億円など。