採卵用はひな供給に余力 種鶏導入は減少
(一社)日本種鶏孵卵協会(山本満祥会長)は7月10日にブロイラー、11日にレイヤーの種鶏導入と素ひな計画生産検討会を開いた。調査から推計したブロイラーの種鶏導入羽数は2019年が前年比0.9%増、19年度が前年度比1.1%増、レイヤーの種鶏導入羽数は19年が前年比1.0%減、19年度が前年度比4.2%減。19年6月以降のコマーシャルひなえ付け羽数を前年同月並みと仮定した場合のひな需給は、ブロイラーは不足する見通しで、レイヤーは供給余力があると見込まれる。
全国のレイヤー孵卵場22場から集計した2019年(1~12月)の種鶏導入計画羽数は112万5113羽で、前年実績(110万7824羽)比では1.6%増。19年度(19年4月~20年3月)は110万59羽で、前年度実績(112万5523羽)比では2.3%減少する計画。
地域別では、東日本(北海道から関東甲信越まで)は年次ベースが66万1193羽で6.8%減、年度ベースが67万9719羽で2.9%減。中部は年次ベースが28万8720羽で15.5%増、年度ベースが25万1020羽で11.4%減。中四国・九州は年次ベースが17万5200羽で18.1%増、年度ベースが16万9320羽で18.8%増。
導入調査のカバー率(年次ベース93.2%、年度ベース94.0%)などを基に推計した全国の種鶏導入羽数は、19年が117万7000羽で前年(118万9000羽)に比べ1.0%減、19年度が114万6000羽で前年度(119万8000羽)に比べ4.2%減の見込みとなっている。
卵殻色別の種鶏導入計画は、白色卵は年次ベースが1.7%減、年度ベースが1.8%減。褐色卵は年次ベースが7.7%増、年度ベースが0.9%増。ピンク卵は年次ベースが7.5%増、年度ベースが17.4%減の見込み。全体の構成割合は、白色卵は年次ベースが62.8%(18年64.9%)、年度ベースが62.4%(18年度62.1%)。褐色卵は年次ベースが29.1%(18年27.5%)、年度ベースが30.7%(18年度29.7%)。ピンク卵は年次ベースが8.1%(18年7.6%)、年度ベースが6.9%(18年度8.2%)と変動している。
種鶏の供用期間308日(44週、25~68週齢)、種卵の平均採取率を白93.0%、赤92.4%、ピンク94.3%、種鶏1羽当たりひな生産羽数を白100.9羽、赤91.2羽、ピンク104.6羽などとして試算した素ひな出荷羽数は、19年が1億1454万2000羽で前年比0.7%増、19年度が1億1466万2000羽で前年度比0.7%増の見込み。
19年のコマーシャルひなえ付け羽数を1億447万2000羽(1~5月は実績、6月以降は前年並み)と仮定すると、ひな需給は年次ベースで1007万羽、年度ベースで1019万1000羽の供給余力が見込まれる。