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鶏ふんを20%減らす配合飼料、採卵鶏用で開発 JA全農北日本くみあい飼料 2018.02.15発行 JA全農グループのJA全農北日本くみあい飼料梶i守江寛社長―本社・仙台市宮城野区宮城野1-12-1)は、鶏卵生産者向けに、これまでと比較して鶏ふんが出る量が約20%減る配合飼料『くみあいUNKシリーズ』を開発し、東北6県で販売を始めた。 鶏ふんは、肥料になる一方で、臭いやハエによる環境問題の原因にもなるため、各養鶏場は常にその処理に努力と苦心をしている。しかし、堆肥の販売価格が安く、加工コストが回収できない事例がしばしばみられ、多くの養鶏場では、できれば鶏ふんの発生量を減らしたいと考えている。 JA全農グループでは、2012年から鶏ふんの量を減らす基礎研究を開始し、14年には、鶏ふんの素になる繊維質を減らして、さらに繊維質を分解する酵素を配合することで鶏ふんの量を減らすことができる技術を確立して業界誌にも発表してきた。 JA全農北日本くみあい飼料では、北東北の鶏卵生産者とのやり取りの中で「産卵成績や飼料摂取量は変わらずに、鶏ふんが減るエサがあると良い」との要望があったことから、JA全農の飼料畜産中央研究所と技術情報を交換しながら、その技術を現場で活用しやすく応用し、東北地域の飼料原料事情や、工場の製造体制、提案できる配合飼料の価格レベルなどを考えて、独自の鶏ふん低減配合飼料『くみあいUNKシリーズ』を開発。野外試験で通常飼料区とUNK給与区に分け、毎日の鶏ふん重量を測定した結果から鶏ふんが減っていることを確認した。 鶏ふん低減配合飼料は、北東北を担当する八戸工場と、南東北を担当する石巻工場の両方から供給可能で、正式採用のほか、試験供給中、試験予定の生産者も含めると、同社の採卵鶏用飼料全体の約8%が鶏ふん低減飼料となっている。 使用した生産者からは「使い始めて鶏ふんがすぐに変わり、鶏ふん量が20%は減っている」「飲水量も明らかに減り、鶏ふんもベチャベチャしない」「鶏ふん量の減少でコンポの稼働時間も減らすことができ、電気代の節約にもなった」「寒いと発酵が遅かったが、冬でもいつものように発酵が進む」「トラックに積む鶏ふん量が減ったので、トラックの燃費が良い」「何も言わなかったのに、農場職員が『最近何か変えました?』と気づいた」「産卵率や卵重、卵殻強度など、その他の卵質はまったく変化していない」などの嬉しい声が聞かれるとのこと。 鶏ふん低減配合飼料の今後の展開について同社は「採卵鶏用の飼料は、たんぱく質のレベルや、鶏卵の卵黄色、ビタミン強化などのレベルに応じて多くの種類があり、また、生産者ごとに使う飼料の種類が違うこともよくある。 現在の鶏ふん低減配合飼料は、まだこれらの種類のうち、代表的な組み合わせのものを大手生産者向けに先行して供給しているが、今後はさらに生産者の要望を聞き、個別に相談しながら種類を増やしていきたい。今春頃には小口の袋物鶏ふん低減配合飼料も販売できるようにしていきたい」としている。 問い合わせ、相談は同社の営業担当者、または本社営業部(電022・792・8043)まで。
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