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平成28年度の食料自給率 鶏卵97%、鶏肉65%

2017.08.25発行
 農林水産省は8月9日、平成28年度のカロリーベース(供給熱量ベース)の食料自給率が前年度比1ポイント減の38%になったと発表した。鶏卵の自給率は1ポイント増の97%、鶏肉は1ポイント減の65%となった。

 平成28年度のカロリーベースの食料自給率は前年度比1ポイント減の38%で、平成5年度(37%)以来23年ぶりの低水準となった。農林水産省はこの要因として、小麦やテンサイなどの作付面積は拡大したものの、天候不順により単収が落ち込み、生産量が減少した――ことなどを挙げている。
 生産額ベースの自給率は、野菜と果実の輸入量が減少する中で、国内生産額が増加したことなどから、前年度比2ポイント増の68%となった。
 28年度の鶏卵の国内生産量は256万2000トン(前年度比0.7%増)、輸入量は9万5000トン(同16.7%減)、輸出量は4000トン(同33.3%増)で、国内消費仕向け量は263万3000トン(同0.1%減)。
 鶏肉の国内生産量は154万5000トン(同1.8%増)、輸入量は84万2000トン(同4.1%増)、輸出量は9000トン(前年度並み)で、国内消費仕向け量は236万9000トン(同3.1%増)となった。
 この結果、鶏卵の自給率は輸入量が減少したため前年度比1ポイント増の97%、鶏肉は輸入量が増加したため1ポイント減の65%となった。このほか牛肉は2ポイント減の38%、豚肉は1ポイント減の50%で、肉類全体では1ポイント減の53%。牛乳・乳製品は前年度と同率の62%であった。
 飼料自給率を考慮した自給率は、鶏卵は前年度と同率の13%、鶏肉は同率の9%。牛肉は1ポイント減の11%、豚肉は同率の7%で、肉類全体では1ポイント減の8%。牛乳・乳製品は同率の27%であった。
 国民1人・1年当たりの供給純食料は、鶏卵は前年度と同じ16.9キログラム、鶏肉は0.4キログラム増の13.0キログラム、牛肉は0.2キログラム増の6.0キログラム、豚肉は0.2キログラム増の12.4キログラム、牛乳・乳製品は0.2キログラム増の91.3キログラムであった。
 国民1人・1日当たりの供給熱量は、前年度比8.4キロカロリー増の2429.3キロカロリー。たんぱく質は0.1グラム減の77.8グラム、脂質は0.3グラム増の79.9グラム、糖質(炭水化物)は0.1グラム増の57.6グラムで、PFC熱量比率はたんぱく質(P)12.8%、脂質(F)29.6%、糖質(C、炭水化物)57.6%となった。
 飼料自給率は前年度比1ポイント減の28%。需要量は0.8%増、粗飼料の供給量は3.8%減(うち国内供給は5.2%減)、濃厚飼料の供給量は2.1%増(うち純国産原料は2.3%増)となった。
 27年度の都道府県別食料自給率のうち、カロリーベースでは14道府県で前年度に比べ上昇し、17県で低下、16都府県で同率であった。



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