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平成29年のひな需給 レイヤー、ブロイラーとも不足気味 2017.02.25発行 (一社)日本種鶏孵卵協会(山本満会長)は2月16日にレイヤー、ブロイラーの種鶏導入と素ひな計画生産検討会を開いた。調査から推計した29年のレイヤー種鶏導入羽数は前年比2.1%増加するものの、年度では7.0%減と大幅に減少する。ブロイラー種鶏導入羽数は29年は0.3%増、29年度は2.0%増加する。ひなえ付け羽数を前年並みと仮定したコマーシャルひなの需給では、レイヤー、ブロイラーとも、年次、年度で不足気味に推移する見通しとなっている。 レイヤー種鶏導入は2.1%増 全国のレイヤー孵卵場24場から集計した平成29年(1月〜12月)の種鶏導入計画羽数は108万3385羽で、28年実績(106万291羽)比では2.2%増。29年度ベース(29年4月〜30年3月)では103万5565羽で、28年度の111万7231羽に比べ7.3%減と大幅に減少する。 地域別では、東日本(北海道から関東甲信越)は年次で3.3%減(28年68万3646羽→29年66万800羽)であるが、年度では減少幅はさらに拡大し、15.2%減(28年度73万2346羽→29年度62万1100羽)となっている。 中部は年次で17.8%増(28年20万8545羽→29年24万5645羽)で、年度ベースでは増加幅はさらに拡大し32.2%増(28年度19万2845羽→29年度25万4845羽)となっている。 中四国・九州は年次で5.3%増(28年16万8100羽→29年17万6940羽)であるが、年度ベースでは16.9%減(28年度19万2040羽→29年度15万9620羽)となっている。 導入調査の全国推計のカバー率(年次ベースで91.7%、年度ベースで92.1%)を基に推計した全国の種鶏導入羽数は、29年が118万1000羽で前年(115万6000羽)に比べ2.1%増、29年度では112万9000羽で前年度(121万4000羽)に比べ7.0%減の見込みとなっている。 卵殻色別の種鶏導入計画は、白色卵系は年次で3.9%減、年度で10.0%減。褐色卵系は年次で18.1%増、年度で8.3%減。ピンク卵系は年次で1.6%減、年度で17.5%増の見込み。 全体の構成割合は、29年次は白色卵系60.8%、褐色卵系30.7%、ピンク卵系8.5%。29年度で白色卵系61.6%、褐色卵系28.3%、ピンク卵系10.1%。 種鶏の育成率97%、種鶏供用期間308日(44週まで)、種卵の採種率92.8%、種鶏1羽当たりひな生産100.34羽、同年間平均生産羽数118.9羽を基に試算した素ひなふ化羽数は、29年次は1億1092万羽、うち素ひなの出荷羽数見込みは1億316万羽で前年比4.1%増。29年度では素ひなふ化羽数1億1073万羽、うち素ひなの出荷羽数は1億298万羽で前年度比3.1%増の見込み。 コマーシャル素ひなのえ付け羽数を前年並みの1億694万羽と仮定すると、年間トータルでは29年は379万羽の不足、年度ベースでも396万羽の不足が見込まれる。 ブロイラー種鶏導入は0.3%増 全国のブロイラー孵卵場50社(場)から集計した平成29年(1月〜12月)の種鶏導入計画羽数は487万8552羽で、前年実績(486万2949羽)比0.3%増、羽数では1万5603羽増。29年度(29年4月〜30年3月)は489万6160羽で、前年度実績(484万308羽)比1.2%増、羽数では5万5852羽増加する見込み。 地域別では、東日本(北海道から関西まで)は年次は180万3600羽で2.4%増、年度では182万9050羽で3.1%増。中四国は年次は61万9200羽で7.9%増、年度では61万8200羽で3.2%増。九州は年次は245万5752羽で2.9%減、年度では244万8910羽で0.8%減の見込み。 導入調査の全国推計のカバー率(年次ベースで97.0%、年度ベースで97.8%)を基に推計した全国の種鶏導入羽数は、29年次が503万羽で前年(501万4000羽)比0.3%増、29年度が504万8000羽で前年度(494万9000羽)比2.0%増の見込み。 羽色別の種鶏導入計画羽数は、年次では白色羽系は0.3%増、年度では0.9%増。有色羽系は年次で3.3%増、年度で19.6%増。地鶏系は年次で2.0%減、年度で8.1%減の計画となっている。 全体の構成割合は、年次でも、年度でもほぼ変わらず、白色羽系96.7〜97.0%、有色羽系1.9〜2.3%、地鶏系1.0〜1.2%で、白色羽系が大部分を占める。 種卵採取開始日齢180日(6か月齢)、採取期間270日(27週齢〜64週齢)、種鶏1羽当たりひな生産141.7羽を基に試算した29年次のブロイラー用ひなの生産能力は7億622万羽で前年比1.1%減、29年度では7億491万羽で前年度比0.9%減となる。 29年次のコマーシャル素ひなのえ付け羽数を前年並みの7億2173万羽と仮定すると、年次ベースでは1552万羽の不足、年度ベースでは1682万羽の不足となる。 特に29年前半は、九州の種鶏場でのAI発生などの影響もあり、ひなは不足気味に推移するとみられている。
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