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夏場対策飼料『フェスタ』 夏に効く抗酸化物質の配合で暑熱ストレスを軽減 全農が6月から販売開始 2015.05.15発行 全農(東京都千代田区大手町1−3−1)は、採卵鶏とブロイラーの夏の暑熱ストレスを軽減して、鶏の飼料摂取を促進し、生産成績を改善する新しい夏場対策飼料『フェスタ』を6月から新発売する。 採卵鶏やブロイラーでは、夏に気温が急上昇すると生産成績が悪化する。これは「急性暑熱ストレス」と呼ばれるもので、このとき鶏の体内では『呼吸性アルカローシス』や『活性酸素の増加』といった現象が起きている。『呼吸性アルカローシス』は重曹を与えることで改善できるが、『活性酸素の増加』に対しては、有効な対策はあまりなかった。 全農飼料畜産中央研究所(茨城県つくば市)で調査したところ、鶏の体内で活性酸素が増えると、それに続いて暑熱ストレスの大きさを測る物差しとなる肝臓の過酸化脂質や、活性酸素を分解する酵素のSODが増えるが、抗酸化物質を与えると、これらの物質が大幅に減少することが分かった。 このため、ウコンのポリフェノール(クルクミン)とブドウのポリフェノールに加え、脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンといった様々な抗酸化物質をバランスよく組み合わせて開発したのが、鶏の体内の活性酵素を減らす働きをする全農の夏場対策飼料『フェスタ』で、採卵鶏、ブロイラー、種鶏のいずれにも利用できる。『フェスタ』は重曹と効き目の仕組みが異なるため、重曹と併用すると効果がプラスされる。また、採卵鶏や種鶏の場合、夏場は卵殻質の低下も大きな問題になるが、全農の卵殻強化資材『新エスク』とも併用できるため、全農ではぜひ夏場の総合対策として試してほしいとしている。 全農飼料畜産中央研究所で採卵鶏を用いて試験した結果では、『フェスタ』給与区の飼料摂取量が増え、卵重も重くなることや、0〜36日齢のブロイラー試験でも、『フェスタ』給与区の増体重や飼料摂取量が増えることが確認された。 さらに、昨年7〜9月に実施した一般農場の野外試験でも、産卵開始から2か月間の採卵鶏の卵重と飼料摂取量は、『フェスタ』給与区が無添加区より増加傾向にあり、ブロイラーでも『フェスタ』給与区の育成率や出荷体重、飼料要求率が改善される傾向が確認された。 『フェスタ』の使用方法は配合飼料1トン当たり1キログラム(0.1%)を混合(添加)して与える。全農では、暑くなる1週間ほど前からの使用をすすめている。農場で添加するだけでなく、あらかじめ各地のくみあい配合飼料工場で混ぜる方法もあるため、JAグループの農協、経済連、くみあい飼料、科学飼料研究所の営業担当者に相談してほしいとしている。
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