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鶏卵相場は弱含み展開に 食鳥はむね肉の強含みが続く

2014.05.25発行
 ゴールデンウイーク後の鶏卵相場(M加重)は、テーブルエッグ、外食関係とも需要が鈍化したため、5月7日と12日に値下がりし、東京200円、大阪190円となった。一方、食鳥相場(日経東京・正肉加重)は、豚のPED(豚流行性下痢)の影響もあって需給が締まり、19日のもも肉は612円、むね肉は279円の計891円で、月末から6月にかけて、鶏卵は弱含みでの推移が予想され、食鳥は保合い傾向が続くとみられる。

 4月の鶏卵価格は、初旬に大玉サイズを中心に下押ししたが、その後は保合いで推移し、月間のM加重(JA全農たまご・東京)は前年同月を51円上回る223円となった。
 ゴールデンウイーク明け後は、家庭消費が5月半ばに入って鈍化し、大手外食の卵メニューも終了したことや、牛丼チェーンの卵を利用したすき焼き鍋などの提供が気温の上昇によって減少するなど、産地の滞貨と需要の鈍化傾向の中で、5月12日と19日に各地で値下がりしたが、成鶏更新・空舎延長事業が発動した昨年と比べると、まだ高い水準を保っている。
 今後、梅雨入りから夏場に向かい、相場上昇につながる好材料が乏しく、当面は弱含みの展開が予想されるが、他のたん白源の価格上昇も目立つ中で、スーパーの特売用手当てなどによっては、月内は保合いで推移する可能性もある。
 食鳥相場(日経東京・正肉加重)は4月19日まで、もも肉630円前後、むね肉270円前後の計900円台を維持していたが、その後は890円台で推移している。
 PED(豚流行性下痢)による豚肉の供給減と高値が予想される中、荷受も「むね肉の引き合いは強い」とし、特に凍結品の上昇が目立っている。3月末の在庫も輸入・国産合わせて10万トン割れ寸前であり、当面の相場は、もも肉は弱含み、むね肉は強含み、もも・むね合計ではほぼ保合い圏内での推移が予想される。
 ただ、配合飼料価格は過去最高水準が続き、電力、輸送費、人件費、資材費も値上がりし、鶏卵、鶏肉の生産・流通コストは過去最高水準に達している。関係者の話では「これまでの相場でようやくコスト見合い」とのことで、コスト割れが長引かないような対応が求められる。



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