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JAS地鶏肉 熊本コーチンを認定 熊本県養鶏農協が一貫飼育

2004.03.25発行
 熊本県養鶏農協(三宮正信組合長―熊本県菊池郡西合志町野々島4393−190)は、2月27日付で「熊本コーチン」が地鶏肉としての特定JAS認定(生産行程管理者)を受けたと発表した。
 熊本種は、明治時代に、在来種のバフコーチン種を交配して作出された全身が橙黄色を帯び、大型で肉質の優れた肉専用種。戦前は広く熊本県内全域で飼われていたが、農家養鶏が減少し、絶滅寸前になっていたものを、県の養鶏試験場が昭和51年から保存改良と増殖に取り組んでいた。試験場で良質肉を生かした肉用鶏の改良と研究を続けた結果、種本種よりもさらに大型で強健な肉用鶏の「熊本コーチン」が完成したもの。
 現在、熊本県養鶏農協が県の指定ふ化場として、種鶏の飼育からヒナの生産、コマーシャルの育成までを一貫して取り組んでおり、年間のえ付け羽数は25,000羽〜30,000万羽。育成期間は16週齢(112日)で、体重はオスメス平均で2.8kg(オス3.3kg、メス2.3kg)。肉の特質は赤味を帯びて弾力性があり、適度の歯ごたえに加え、味もコクがあっておいしく、刺身としてもよい、などの特長をもっている。
 特定JASの認定は、今回の熊本コーチンで11銘柄となる。同農協では、熊本コーチンのおいしさを認識してもらうために、一般消費者を集めた試食会などを開いているが、今後はさらに普及を図るとともに、需要に見合った生産を行なっていきたいとしている。現在の販売先は関東地方の大手デパートや卸問屋に約70%、残り30%は県内で、地元の卸業者を通してデパートで販売している。

天草大王も販売

 熊本県養鶏農協は、地鶏の「天草大王」も販売している。天草大王は、熊本県農業研究センターが「ランシャン種」に「大シャモ」、「熊本コーチン」を交配して選抜交配を繰り返して復元した。地鶏の「天草大王」は、天草大王の交配雄と九州ロードの雌を交配したもの。



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