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大分でも鳥インフルエンザ
2004.02.25発行
1月12日に79年ぶりに発生した高病原性鳥インフルエンザは、山口県の一採卵鶏農場のみの発生で終息すると期待されていたが、2月17日には大分県玖珠郡九重町で飼育されていたチャボに発生した。山口県の終息宣言が出される見通しがつき、鳥インフルエンザの風評被害による消費の減退と卵価の低迷、はっきりしない被害救済策などの厳しい養鶏情勢に耐えていた養鶏関係者は、再び先行きが不透明になると、落胆している。 大分県で発生したのは、製材所の庭先で飼われていたペットのチャボ13羽とアヒル1羽から。14日に3羽のチャボが死んだことから飼い主が地元の家畜保健衛生所に届け出た。16日に鳥インフルエンザのウイルスを分離したことから、16日夜に県経由で分離ウイするを動物衛生研究所に持ち込み、17日の夕方に高病原性鳥インフルエンザのH5亜型が、19日にH5N1が確認された。 発生場所から半径30kmの範囲が鶏や卵、鶏肉、その他病原体を広げるおそれのある物品などの移動制限となった。大分県が4市18町4村、熊本県が4町2村で、大分県の場合、採卵鶏が26戸で約57万羽(1,000羽以上)、ブロイラーが23戸で約76万羽。熊本県はブロイラーが16戸で約31万2千羽が飼育されている。両県とも養鶏場のほか、民家や学校などで飼われるペットなどの小規模飼育鶏も対象にして立ち入り検査を続けているが、現段階では新たな感染は見つかっていない。 発生元で飼われていたペットは、17日までにすべて死亡したか検査のために全羽処分(焼却)し、18日には発生したチャボの鶏舎を取り壊して、糞とともに敷地内に穴を掘って埋却、消毒して初動防疫が完了した。大分、熊本の両県は、今後も地域内の養鶏場などの立ち入り検査を続けるが、移動制限区域で新たな感染がなければ、防疫マニュアルでは3月18日の午前零時に移動制限が解除され、終息宣言が出されることになる。
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