AI活用の原料検査装置でキユーピーら5社に農林水産大臣賞 第2回日本オープンイノベーショ大賞

キユーピー㈱(本社・東京都渋谷区)がベビーフードや総菜などの原料検査で現在運用している人工知能(AI)を活用した原料検査装置が、このほど第2回日本オープンイノベーション大賞で、㈱芝製作所、㈱ブレインパッド、柳井電機工業㈱、産業技術総合研究所(産総研)とともに農林水産大臣賞を共同受賞した。

キユーピーのAIを活用した原料検査装置は、不良品ではなく良品を学習させるという逆転の発想により「良品以外」をすべて「不良品」として検出できるようになり、検査の精度が大幅に向上。現場での作業効率も向上し、作業者の負担軽減にもつながった。

さらに〝原料の安全・安心を日本から世界へ〟の志で、規模の大小を問わず導入できるよう、欧州製の検査装置に比べて一桁安い低価格での実用化を実現したとのこと。誰でも使えるシンプルな操作性と、広いスペースを要しないコンパクトな設計で、同じ課題を抱える同業他社への提供を進めている点も評価された。

「3つ穴キャップ」にワールドスター賞 キユーピーマヨネーズ350グラムに使用

キユーピー㈱が「キユーピー マヨネーズ350グラム」に使用している「3つ穴キャップ」【写真上】が、このほど世界包装機構(WPO=World Packaging Organisation)が主催する「ワールドスターコンテスト2020」のフード部門で、ワールドスター賞を受賞した。

「3つ穴キャップ」は開けると3本の線描き、外すと星型の絞り口として使えるキャップで、2018年8月に採用。細口・星型の2通りに絞り出せる従来のダブルキャップの機能はそのままに細口の穴を3つにして径を小さくすることで、線描きの楽しさをさらに向上させた。サラダやお好み焼き、パン、丼などにまんべんなく線描きすることで、料理を見栄えよく演出できる。(公社)日本包装技術協会主催の「2019日本パッケージングコンテスト」で食品包装部門賞を受賞していた。

「ワールドスターコンテスト」は、世界の優れたパッケージと、その技術の普及を目的としたコンテストで、ワールドスター賞では、内容物の保護、取り扱い・充填・開閉のしやすさ、セールスアピール、グラフィックデザイン、品質、経済性・コストダウン、環境などについて審査。

「3つ穴キャップ」はきれいな3本線を描くための①キャップを清潔に保つ絞り口の形状②湾曲した線の発生を防ぐ絞り口の大きさ③同時に出したマヨネーズがくっつかないようにする絞り口の位置――の3つの工夫が評価された。表彰式は5月8日にドイツで行なわれる。