8月も食品スーパーと洋風ファストフード好調

食品スーパー3団体、8月初の1兆円超え 国産チキンはミンチなど好調

(一社)全国スーパーマーケット協会など食品スーパー3団体(270社・8017店舗)の8月の総売上高は、既存店ベースで前年同月比6.7%増の1兆215億1592万円となった。

堅調な内食需要に支えられ、8月初の1兆円超え。うち畜産品は10.3%増の1166億4582万円で、価格の下がった和牛や、国産鶏肉のミンチなど普段使いしやすい商品が人気。ハム・ソーセージなどの加工肉も堅調であった。

卵や乳製品、冷凍食品、チルド商品などの日配品は7.6%増の1989億7903万円。米や菓子、調味料などの一般食品は4.5%増の2660億834万円。総菜は0.6%減の1052億9478万円で、3団体は食品スーパーでの中食需要については「低下している」とみている。

非食品は1.2%増の665億6083万円。〝おうち時間〟を楽しむための菓子作り用品や、ラップ、保存パックなどが好調。

主要地域生協、7か月連続で増収 日本生協連

日本生活協同組合連合会は、全国65の主要地域生協の総供給高(売上高)が7か月連続で前年を上回ったと発表した。

8月の総供給高は前年同月比15.8%増の2486億7000万円で、うち宅配が21.8%増の1592億5500万円、店舗販売が6.8%増の849億7500万円。消費者の外出自粛によって、宅配は農産品をはじめ全分類が伸長した。

鶏肉好調、卵も良い チェーンストア協

日本チェーンストア協会が公表した8月の大手チェーンストア販売概況(会員56社・1万855店舗)によると、食料品や衣料品、日用品などの総販売額は前年同月比3.3%増(既存店ベース)の1兆1201億7464万円となった。

食料品全体は6.8%増の7777億2924万円で、うち畜産品は10.6%増の893億5672万円。牛、豚、鶏肉の販売が好調で、鶏卵やハム・ソーセージも良かった。このほかアイスクリーム、練り物、調味料、珍味・菓子などの販売が好調。ただ菓子のうち、ギフトなどに使われる銘菓の動きは鈍かった。弁当や寿司はまずまず。食品以外では弁当箱の販売も好調。

コンビニは6か月連続減 フランチャイズ協

コンビニ7社(5万5841店舗)で組織する(一社)日本フランチャイズチェーン協会は8月の売上高(既存店ベース)について、前年同月比5.5%減の9059億4100万円と報告した。来客数は9.3%減の13億4873万5000人で、売上高、来客数とも6か月連続のマイナス。平均客単価は4.2%増の672円で11か月連続のプラス。

部門別の売上高では、弁当や卵、加工肉、ホットスナック、生菓子などの日配食品が7.1%減。生菓子を除く菓子類や飲料などの加工食品が3.2%減、非食品が2.1%減、サービスが23.6%減。

洋風ファストフードが好調、和風は健闘 フードサービス協

(一社)日本フードサービス協会の8月の外食市場動向調査(新規店含む全店ベース、3万8106店舗)では、外食全体の売上高は前年同月比16.0%減、店舗数2.2%減、客数18.4%減、客単価2.9%増となった。新型コロナウイルスへの警戒心が根強く、お盆の帰省を控えたり、小・中学校の夏休みが短縮されたこともマイナス要因となった。

業態別では、ファストフードの売上高は3.4%減で、減少幅が前月(3.6%減)より縮小。このうち洋風ファストフードは各種キャンペーンやドライブスルーなどが好調で8.2%増。和風ファストフードは都心部での需要回復が遅れているものの8.0%減と比較的減少幅が抑えられている。

ファミリーレストランは24.9%減、居酒屋は57.7%減で両業態とも前月より悪化。同協会は居酒屋とパブ・ビアホール(63.6%減)について「壊滅的な状況が続いている」としている。

手土産需要が大幅減 日本百貨店協

(一社)日本百貨店協会は8月の売上高(73社・203店)について、既存店ベースで前年同月比22.0%減の3231億2485万円と発表した。生鮮食品は5.6%減の203億1223万円、総菜は17.6%減の224億3053万円、菓子は27.0%減の252億2439万円。帰省自粛で菓子などの『手土産需要』が大幅に減った。