6月の鶏肉出回り量は減少予想 農畜産業振興機構の需給予測

(独)農畜産業振興機構が5月29日に公表した今年5~6月の畜産物(食肉)の需給予測によると、6月の鶏肉は、生産量、輸入量、出回り量とも前年同月を下回るとしている。最も競合する豚肉の6月の生産量、輸入量、出回り量も、国内での豚コレラの発生や、中国でのアフリカ豚コレラの発生などから、鶏肉以上の減少幅で前年同月を下回るとみている。

6月の需給予測によると、国内生産量は前年同月比で1.0%減の13万2800トン、輸入量は同1.6%減の4万3200トン、出回り量は同1.6%減の18万2100トンで、期末在庫も前年同月を13.0%、過去5か年平均でも5.0%下回る14万4000トンと予測している。

5月20日の日本食肉輸出入協会の鶏肉輸入動向検討委員会では、最近の鶏肉需給について「今現在の鶏肉の消費はおおむね堅調に推移している。輸入品の国内の動きは良いとはいえない。中国では、アフリカ豚コレラの発生に伴い、豚肉に代わる食肉として鶏肉の需要が高まってきており、ブラジル産はブラジル国内の需要の増加と相まって、日本向けの相場も次第に上がるものと見込まれる。また、タイ産は、中国向けの生産が増えてきている中で価格が上昇してきており、日本のタイ産鶏肉への需要そのものが縮小傾向に向かうと考えられる」としている。