6万個の卵で「たまごフェスタ2019」 群馬県養鶏協会たまごプロジェクト部会

群馬県産卵の消費拡大を県民にアピール

家族連れを中心にたくさんの来場者が訪れた「たまごフェスタ2019」

群馬県養鶏協会(都丸高志会長)の若手生産者主体で構成するたまごプロジェクト部会(井上義元部会長)は8月18日、前橋市の群馬県庁で県産卵の消費拡大イベント「たまごフェスタ2019」を開いた。

「たまごフェスタ」は群馬県民に鶏卵に関する正しい知識を広めることと、県産の卵をもっと食べてもらうことを目的に2014年から実施しており、今回で6回目。県内の生産者や関係協力企業などから100人近いスタッフが参加し、県庁1階の県民ホール全体と、2階のビジターセンターを使って様々なイベントを展開。同フェスタの知名度も年々向上しているようで、開会前から家族連れを中心に多くの来場者が訪れ、イベントの整理券などを求めて長い列を作っていた。

午前10時に群馬県養鶏協会の都丸会長が「今まで何日もかけて皆さんが準備したおかげで、いよいよ第6回『たまごフェスタ』を開催する。本日も暑い中ではあるが、1日かけて卵の良さを県民の皆さんに知ってもらう素晴らしいイベントにしてほしい」とあいさつし、たまごプロジェクト部会の井上部会長が開会を宣言した。

県産たまごスイーツ即売

ぐんまのブランド卵販売

県民ホールでの〝ぐんまのブランド卵販売〟では、㈲ハルランの「みのり」、㈱髙井養鶏の「赤城名水の雫」と「赤城山麓名水たまご」、㈲三喜鶏園の「サンキの赤い濃卵」、㈱トマルの「朝のごちそう」、㈲岩田養鶏場の「岩田のおいしい卵」、㈲たまごばたけ(㈱カントウの直売店)の「濃い~卵」、㈲堀田養鶏場ーの「食菜卵」を、それぞれ1パック200円で販売。購入者にはクジ引きで、1等はブランド卵1パック、2等にレギュラー卵1パック、3等にゆで卵2個をプレゼントした。

〝県産たまごスイーツ即売〟では、ハルランの直売店『モアザン』が「みのりプリン」(1個150円)と「シュークリーム」(同150円)、三喜鶏園の直売店『卵太郎』が「たまごたっぷりプリン」(同200円)と「シフォンケーキ」(同500円)、「シューラスク」(同400円)、「パウンドケーキ」(同350円)、「シュークリーム」(同150円)を販売した。

ボールを掴んで卵をゲット

ひよこと遊ぼう

〝ひよこと遊ぼう〟は子どもたちに大人気で、「かわいい!」と歓声を上げながら、ひよこを大事そうに手のひらに乗せてふれあう様子があちこちでみられた。

〝ボールをつかんで卵をゲット〟(1回100円)では、箱の中のボールを3個つかみ、ピンク色は4個、白色は6個、青色は8個の卵をプレゼント。親に抱えられた小さな子どもが、頑張って箱の中に手を伸ばす姿もみられた。

〝詰めた数だけ卵をゲット〟(1回100円)では、30秒間に卵を10個パックに詰めて賞味期限ラベルを入れ、ホチキスで留めて完成。でき上がった数のパックをプレゼントするイベントで、特に人気が高い。今回は最高で5パックを持ち帰った女性もいた。

卵かけご飯早食い競争

厚焼き卵早食い競争

〝厚焼き卵早食い競争〟は、性別や年齢は関係なく、1回6人で実施。厚焼き卵1本(225グラム、卵4個分を使用)を食べ終わるまでのタイムを競ったが、今回の最速タイムは52秒で、周囲から大きな歓声と拍手が起こった。

〝卵かけご飯早食い競争〟は、男性中学生以上、女性中学生以上、男女混合小学生以下の部で1回6人で実施。ご飯に卵を2個落とし、食べ終わるまでのタイムを競うもので、ご飯を1粒も残さないのがルール。ご飯の量が男性と女性、小学生以下で異なるが、今回の最速タイムは男性41.2秒、女性38.9秒、小学生以下30秒であった。厚焼き卵と卵かけご飯の早食い競争で1位になった参加者には、鶏卵を使ったスイーツの詰め合わせをプレゼントした。

たまご重量当て

ゆで卵食べ放題

〝ゆで卵食べ放題〟の制限時間は3分間。スタートの掛け声とともに、ゆで卵の殻をむいて頬張る参加者の姿が数多くみられた。

〝たまご重量当て〟(1回100円)は、1キロを予想して自分でトレイに卵を入れて、950グラム~1キロの場合はそのまま持ち帰りできる。参加者は何とか1キロに近づけようと、秤を見ているスタッフとコミュニケーションを図っていた。

〝パネル展示〟では、卵とコレステロールに関する研究成果や、1日2個の卵で摂取できる栄養素、卵を家庭で衛生的に取り扱うポイント、卵の適正表示などのパネルを展示して、正しい知識の普及に努めた。

ビジターセンターでの〝「たまご」についての講演会〟では、キユーピータマゴ㈱開発本部価値開発室の有満和人室長が「たまごの栄養と健康」と題して講演。

「たまご」についての講演会

有満氏は、①卵にはビタミンCと食物繊維以外の栄養素がすべて含まれるため、卵と野菜を一緒に食べると、ビタミンCと食物繊維を補うことができ、栄養バランスが良くなる②サルコペニア(加齢に伴い筋肉量が減少する老化現象)とフレイル(虚弱)を予防するのに重要な栄養素がたんぱく質とビタミンDで、両方とも卵に多く含まれる③卵黄に含まれるコリンは子どもの脳の発達に大切な栄養素である⑤卵を毎日食べても血中コレステロールの濃度は変わらないため、厚生労働省は2015年に、日本人の食事摂取基準からコレステロールの上限値を撤廃した――ことなどを紹介し、「平均寿命(2016年)は女性で87.14歳、男性で80.98歳であるが、残念ながら元気で健康に過ごせる健康寿命とは10年くらい開きがある。積極的に卵を食べて10年のギャップを埋め、元気に過ごしていただきたい」などと述べた。講演会の参加者(2回で合計約300人)にはレギュラー卵1パックをプレゼントした。

群馬県のマスコット〝ぐんまちゃんと写真を撮ろう〟は大人にも子どもにも大人気。ぐんまちゃんに気を取られて、カメラの方をなかなか向かない子どももいたが、みんな笑顔でぐんまちゃんと写真撮影していた。

今回の「たまごフェスタ」では、前回より5000個多い6万個の卵を用意したが、終了予定の午後2時前にはすべてなくなった。井上部会長は「卵も無事にすべて完売し、大成功だったと言えるのではないか」などと話していた。

参加企業は次の通り(順不同)=㈱あざみ育成場、㈲マエバシ・ファーム、㈱カントウ、㈱トマル、㈲堀田養鶏場、㈱髙井養鶏、㈲ハルラン、㈲北群ファーム、㈲後閑養鶏場、㈱ヤマショウフーズ群馬工場、㈲ホソヤファーム、㈲三喜鶏園、㈱クリチク、中島育雛場、JA東日本くみあい飼料㈱、(農)赤堀町養鶏組合、栗原商事㈱、㈲岩田養鶏場、中部飼料㈱鹿島工場養鶏課、伊藤忠飼料㈱、昭和産業㈱、㈱赤城鶏卵、倉持産業㈱、㈱アスコ、㈱群馬ニコー、㈱群馬鶏卵、森久保薬品㈱、日本モウルド工業㈱、共立製薬㈱、バイオミンジャパン㈱、㈱中野商事、BMCフーズ㈱、㈱微生物化学研究所、日清丸紅飼料㈱東部畜産営業部、バイエル薬品㈱、アクティ㈱北関東営業所、豊橋飼料㈱、フィード・ワン㈱関東支店、KMバイオロジクス㈱、㈱科学飼料研究所動薬部関東事業所、清水港飼料関東販売㈱、日生研㈱、MSDアニマルヘルス㈱、東西産業貿易㈱、ワクチノーバ㈱、昭和運輸㈱、Meiji Seika ファルマ㈱、㈱ホソヤ、日本全薬工業㈱、トリニティアグリ㈱、エランコジャパン㈱、ミヤリサン製薬㈱、日本微生物化学㈱、あすかアニマルヘルス㈱、㈱平井商事、日本農産工業㈱、㈱コーラ、日本ニュートリション㈱、しののめ信用金庫、桐生信用金庫