2020/21穀物年度 生産量、在庫など下方修正

米国農務省10月9日予想 販売価格は上方修正

10月から穀物相場の上昇などを要因に配合飼料価格が値上げされた。2020/21穀物年度産の世界全体のトウモロコシと大豆の生産量は増えるものの、需要も増加し、期末在庫量が前年度より減少する見通しのため、穀物価格は強含みで推移する可能性が指摘されている。

米国農務省(USDA)は10月9日、農産物需給予測月報(WASDA)を公表した。2020/21穀物年度(20年9月~21年8月)の予想収穫面積や生産量は表の通り、収穫前の干ばつやデレーチョ(米国中西部の嵐)などの天候不順を反映し、トウモロコシ・大豆ともに、前月からさらに下方修正された。

供給面では、中国のおう盛な輸入需要を反映して、大豆の輸出量が前月予想より7500万ブッシェル引き上げられ、期初在庫はトウモロコシが前月予想から1割強、大豆が1割弱減り、期末在庫はトウモロコシが同13%強、大豆が4割弱の大幅減で、大豆の期末在庫率は7%を割り込む6.4%まで下がるとの予想となった。平均農家販売価格もトウモロコシが前月予想から10セント、大豆は55セント引き上げられた。大豆ミールの1ショートトン当たりの平均価格も同20セント引き上げられ、335ドルとなった。

10月19日現在のシカゴ相場(期近物)は前月からさらに上昇し、のトウモロコシは4ドル03セント前後、大豆は10ドル54セント前後で推移している。