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創業110周年で地元に寄付 4市町村に教育、消防用具など 阿部繁孝商店

2017.10.25発行
 フレッシュチキン「あべどり」の活「部繁孝商店(阿部繁之社長―本社・岩手県二戸市福岡字中町13)は創業110周年を記念し、10月3日に二戸市の二戸パークホテルで、本社と工場が所在する市町村へ計2500万円分の寄付贈呈式を行なった。
 同社は、1907(明治40)年に米や雑穀の取り扱いで創業し、昭和40年代に、自然に左右されにくく、産地に徹すれば安定収入が望めることから、チキン(ブロイラー)事業へ転換。現在では月間約280万羽を処理する有力インテとなっている。今年6月には、同社の役員や工場長を務めたOB、従業員、社長の親族ら約580人を招いた祝賀会を同ホテルで盛大に開催した。
 寄付贈呈式には、本社のある二戸市、工場のある九戸村、田子町、五戸町の首長らが出席。寄付の内容は、二戸市は市内7小中学校の保健室へのエアコン設置(1000万円)、九戸村は小学校通学用スクールバス25人乗り1台(500万円)、田子町は消防小型動力ポンプ2台と防火コート22枚・防火帽22個(500万円)、五戸町は川内と倉石両中学校の生徒用机と椅子の計208セット(500万円)。
 阿部社長が「それぞれの地域発展に役立ててほしい」とあいさつ(要旨別掲)し、首長に目録を手渡した。4市町村を代表して二戸市の藤原淳市長が「若者が戻って来たくなるような環境の整備につなげていきたい」と感謝を述べた。

阿部繁之社長あいさつ要旨

 弊社は明治40年に創業し、今年110周年という記念すべき年を迎えることができた。これもひとえに地元の皆様のご協力と、我々の産業にご理解をいただくことができた賜物と感謝申し上げる。
 110周年を迎えるに当たり、前回100周年同様、本社並びに3工場が日頃お世話になっている市町村へ恩返したいと、心ばかりの寄付をさせていただくことにした。
 現金が一番喜ばれることは承知の上で、何とか形あるものをとわがままを申し、無理を言って欲しいものを検討していただき、私どもが寄付して良かったと思うような提案をいただくことができた。
 健康のため、教育のため、消防のためなど、良いことに使ってもらえて、ありがたいと思う。欲を言わせてもらえれば、寄付したものを利用した子どもたちが将来、当社へ入社勤務し、消防団に入り活動してもらえれば、この寄付は大成功になるため、数年後に期待したいと思う。
 我々の食鳥産業は現在、国産への見直しも進み、消費も順調に推移し、鶏肉相場も良い状況が続いている。今後も少しずつではあるが増産を予定し、農場建設や、工場の改修工事の計画を進めていく。これからの問題は少子高齢化、人手不足である。現在は毎年3工場で20名近くの社員を新卒で採用でき、若い力の入社で社員の平均年齢も毎年若返っている。できるところまで外国人研修生に頼ることなく、これからも地元の若い力を採用し続けたいと思っている。
 取引先には、当社は製品も、それをつくる人も地場産100%≠ニ言っている。
 弊社の経営理念「安全・安心で、おいしい食を安定供給することを責務とします。そして、信用を重んじ、共存共栄を基本として、地域と共に成長を遂げることを目標とします」のさらなる発揮に向け、今後も各市町村様のご指導ご鞭撻をお願いする。



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