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平成29年度農林予算案 鶏卵生産者経営安定対策事業は49億円 成鶏更新の対象は10万羽以上に

2017.01.05発行
 政府は12月22日、平成29年度予算を閣議決定した。農林水産省予算では、29年度が新3か年契約の初年度となる「鶏卵生産者経営安定対策事業」は28年度より3億2700万円減の48億6200万円。『成鶏更新・空舎延長事業』の発動時に、参加する生産者を増やすため、標準取引価格が安定基準価格を下回っている期間に補てんを行なわない規模を、従来の40万羽以上から10万羽以上に変更した。

 農林水産省の29年度予算案のうち、養鶏関係の概要は次の通り。
 「鶏卵生産者経営安定対策事業」は48億6200万円(28年度51億8900万円)。採卵養鶏経営の安定を支援するもので、事業は『鶏卵価格差補てん事業』と『成鶏更新・空舎延長事業』の2本立て。29年度は新3か年契約の初年度。『鶏卵価格差補てん事業』への参加にとも補償≠ニなる『成鶏更新・空舎延長事業』の協力金≠フ拠出が義務付けられるのは従来通り。
 『鶏卵価格差補てん事業』は、月間平均の標準取引価格が補てん基準価格を下回った場合、差額の9割を補てんする。
 『成鶏更新・空舎延長事業』は、日ごとの標準取引価格が安定基準価格を下回った日の30日前から、安定基準価格を上回る日の前日までに、更新のために成鶏を出荷し、その後60日以上の空舎期間を設けると奨励金を交付する。
 前3か年では、標準取引価格が安定基準価格を下回る期間は、40万羽以上規模の生産者に補てんをしないとしていたが、『成鶏更新・空舎延長事業』による需給改善を促すため、補てんをしない対象を29年度から10万羽以上にした。奨励金の単価は1羽当たり210円以内であるが、小規模生産者に配慮し、10万羽未満層は同270円以内で交付する。
 「食肉等(食肉、食鳥、鶏卵)の流通合理化に向けた取り組みへの支援」は、食肉の流通・処理システムの効率化によるコスト低減や、衛生的で高度な処理体制の構築などを支援するもので、強い農業づくり交付金201億円7400万円(28年度207億8500万円)と、産地活性化総合対策事業の中の産地収益力増強支援事業の『食肉等産地育成強化推進事業』23億5500万円(28年度20億4900万円)に含まれる。
 新規の「外食産業等と連携した畜産物の需要拡大対策事業」は1億8000万円。国産畜産物の輸出など、需要のフロンティアの開拓を図るため、産地と外食産業などの連携により、国産畜産物を活用した新商品の開発のための技術開発などを支援する。
 「品目別輸出促進緊急対策事業」は新規で29億9700万円。この中には海外でのプロモーション活動の強化などを支援する畜産物輸出特別支援事業も含まれる。
 「持続可能性配慮型飼養管理推進」は新規で3900万円。畜産生産者をターゲットとした『GAP取得チャレンジシステム』の普及・啓発を図るとともに、動物福祉に関する飼養管理の指導などを行ない、持続可能性に配慮した飼養管理水準の向上を図る。
 「地鶏等生産振興推進事業」は新規で、産地活性化総合対策事業(29年度要求23億5500万円)の中で、増体性などに優れた地鶏を作出するため、素材鶏の共同開発などを支援する。
 「水田活用の直接支払交付金」は3150億円(28年度3078億円)。飼料用米などの戦略作物の生産拡大への奨励金で、飼料用米の交付金単価は収量に応じ10アール当たり5万5000円〜10万5000円。
 なお、地方の高い自主性と裁量に基づく飼料増産に向けて、簡易作付条件整備等の飼料基盤整備や、国産粗飼料や飼料用米の生産・調製・保管施設の整備の取り組みには強い農業づくり交付金≠ゥらの補助もある。
 「米活用畜産物等ブランド化展開事業」は2400万円(28年度と同額)。飼料用米を活用した豚肉、鶏卵などの畜産物のブランド化への取り組みと、需要拡大のための検討会の開催、販路開拓に要する経費などを支援する。
 「米活用畜産物等全国展開事業」は1100万円(28年度と同額)。飼料用米を活用した畜産物の全国的な普及啓発を図る上で必要となる経費の支援。
 「飼料穀物備蓄対策事業」は17億5000万円(28年度17億6600万円)。畜産農家への配合飼料の安定供給を図るため、配合飼料の主原料であるトウモロコシ、こうりゃんの備蓄などを支援する。
 「エコフィード増産対策事業」は1億7000万円(28年度と同額)。活用されずに廃棄処分されている食用残さなどの飼料利用を推進するもの。

動物用医薬品対策などを拡充

 「家畜衛生等総合対策」は54億8800万円(28年度55億4600万円)。口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザ(AI)などの発生予防・まん延防止対策、産業動物獣医師の育成・確保を図る関係機関や獣医学生らに必要な支援を行なう。
 「家畜伝染病予防費負担金」は23億800万円(28年度と同額)。都道府県が行なう家畜の伝染性疾病などの発生予防・まん延防止などの防疫措置の国の負担分。
 「患畜処理手当等交付金」は9億2300万円(28年度と同額)。家畜伝染病予防法の規定でと殺された家畜に対する手当金や、その死体の焼却などに要した費用の全部または一部を家畜等の所有者に交付するもの。
 「農場生産衛生強化推進事業」は900万円(28年度1800万円)。農場HACCPへの取り組みを強化するもの。平成30年度までに取り組み農場約1万戸、認証農場約500戸を目指す。
 「家畜疾病診断精度管理向上事業委託費」は1900万円(28年度と同額)。家畜保健衛生所での病性鑑定の精度管理体制のモデルを構築するもの。
 「戦略的監視・診断体制整備推進事業委託費」は6800万円(28年度7600万円)。家畜保健衛生所などに口蹄疫やAIなど国家防疫上重要な疾病の監視・早期診断体制を整備するもの。
 「国際共同研究による重要家畜伝染病対策委託事業」は1200万円(28年度1300万円)。近隣諸国との共同研究で、口蹄疫やAIの最新知見を入手し、わが国の防疫体制を強化する。
 「動物疾病基幹診断施設のISO17025等外部精度管理支援事業」は1200万円(28年度1600万円)。国際獣疫事務局(OIE)が認定する動物疾病基幹診断施設の外部精度管理を支援する。
 「動物検疫所の検疫事業費」は8億3300万円(28年度8億8400万円)。海外からの家畜の伝染病の侵入防止と、農畜産物の輸出促進のため、動物検疫体制の充実強化を図る。
 「畜産・水産分野における薬剤耐性対策」は消費・安全対策交付金などの22億5900万円(28年度21億1800万円)の内数。薬剤耐性対策アクションプランに沿った取り組みを推進し、畜産・水産分野における薬剤耐性菌の監視・動向調査の強化、研修等の実施、ワクチンや代替薬の開発などを支援する。
 「獣医療提供体制整備推進総合対策事業」は1億5400万円(28年度1億5400万円)。地域の産業動物獣医師への就学を志す獣医学生や、獣医大学に入学する高校生に対する修学資金の貸与、獣医学生や臨床獣医師への実習や研修、女性獣医師などに対する就学支援により、産業動物獣医師の育成・確保を図る。
 「生産資材安全確保対策事業委託費」のうち「動物用医薬品安全確保対策事業」は1億3200万円(28年度1億2500万円)。薬剤耐性対策アクションプランに沿って、畜産・水産分野における薬剤耐性菌の監視・動向調査の強化、抗菌剤の慎重な使用に関する研修などを実施する。
 「動物用医薬品等の検査の実施」は3億3100万円(28年度3億2200万円)。動物医薬品検査所での動物用医薬品の検査や、品質・有効性と安全性の確保を通じて動物の命を守り、食品の安全を確保することによって人の命も守る。薬剤耐性菌の調査に必要な高度分析機器も動物医薬品検査所に導入する。
 「動物用医薬品安全等対策事業」は1200万円(28年度1500万円)。動物用医薬品の有効性や安全性を確保するため、@承認申請資料の国際的調和A承認申請資料の作成に必要な試験ガイドラインの作成B再生医療等製品の特性を踏まえた試験方法の開発――などを推進する。
 「畜産物の安全の確保」は消費・安全対策交付金19億1000万円(28年度18億1000万円)の内数。都道府県での飼料の安全の確保および動物用医薬品のリスク管理機能の強化、地域の実情に即した獣医療体制の整備などを支援する。



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