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相場が下がり、むね肉の荷動き活発に 食鳥協理事会 各部会から需給報告

2016.04.15発行
 (一社)日本食鳥協会(佐藤実会長)は3月29日に理事会を開き、平成27年度の事業の実施状況を報告したほか、28年度事業計画・予算案などを了承した。
 冒頭あいさつした佐藤実会長は「国産チキンの概況は昨年、一昨年とはだいぶ様変わりし、相場も下がっているが、個人的な感想としては、むね肉の相場水準が加工用原料として適正な価格に落ち着いていると判断しているし、これ以上の下げはないと予測している。もも肉については、精肉売場で競合する輸入チルド豚肉が600円前後であることを考えると、値ごろ感がある価格水準ではないかと思う。
 生産加工の皆さんは昨年、一昨年の良い相場展開を希望されるが、小売の皆さんにとっては厳しい数年間だったと思う。小売や荷受の皆さんが今の状況の中で存分に活躍していただき、輸入チキンに負けない基盤づくりをしていただきたい」などと述べた。
 了承された28年度の事業計画案では@国産鶏肉生産動向等情報収集提供事業A国産鶏肉安全安心等情報普及増進事業B国産鶏肉適正取引適正表示等普及推進事業C緊急時生産流通体制支援事業(うち緊急時の鶏肉処理体制整備等)D国産鶏肉生産量等調査事業E国産食肉等新需要創出緊急対策事業F「国産チキンまつり」実施事業G食鳥処理加工技能評価試験実施事業G国産鶏肉市場活性化対策事業――のほか、各部会での取り組みや海外視察研修などを実施する予定。
 青森シャモロックを生産する潟Oローバルフィールド(田名部智之社長―青森県八戸市)の入会も了承された(生産加工部会、東北支部)。
 鶏肉の需給動向などについては、各部会から次のように報告された。
 ▽生産加工部会=各社の生産成績はおおむね良く、これからさらに良くなるのではないか。PSが無薬で360のところもある。中国内で賃金が上がったため、中国から研修生が来なくなっている。スタンスを広くして、中長期の計画を立てて労働力を確保しなければならない。
 ▽荷受部会=3月の連休前後を皮切りに、むね肉が動いている。冷凍で200円割れの投げ売りがなくなった。今後も冷凍食品やサラダチキンなどの加工品原料として引き合いがあると思う。最近のむね肉の加工品は技術力が高まり、パサつき感がなく、しっとりした商品ができるようになった。今の相場が心地よい水準で、300円を超えると需要が止まる可能性もあるが、300円未満であれば加工仕向けに動くのではないか。
 もも肉の動きはあまり良くない。豚肉が安く、ライバル商品も多い。3月の連休前後に売場の棚替えをしており、鍋物から行楽向けのから揚げなどのメニュー提案を量販店などが行なっている。ただ、売れ行きは東と西、あるいは東京、名古屋、大阪、福岡ではバラツキがあり玉虫色で、確実に良いとは言えない。
 副産物もバラツキがあり、ささみと手羽元は良いところが大半で、手羽先とレバーはあまり良くないと聞いているが、焼き鳥加工をしているところは内臓もほとんど出ているようで、すべてが良いという感じではない。
 ▽小売部会=昨年12月から直近3月までの全体的な動きは、業務卸も含めてあまり良くない。焼き鳥や居酒屋関係は非常に厳しい。既存店での売り上げが厳しく、新規の店を取りに行かないと売り上げの確保が難しい。ただ、相場が下がっているため、ここ数年に比べて利益は確保しやすくなった。
 外食も厳しく、クリスマスや年末年始でも、家でちょっとぜいたくをして良い物を食べる動きが感じられた。総菜関係を家で食べるシーンが増えてきた。量販店も生肉では差別化できないため、どうしても加工品にシフトしてしまう。高齢化に向かっていくと、なおさら総菜関係が売れる。
 これからは花見需要やゴールデンウイークをどのようにクリアしてくかが課題。逆に業務卸は連休中は街中が閑散とするため、厳しいのではないかという話も出た。
 ▽種鶏ふ卵部会=平成28年の各社の増産意欲をまとめると年間7000万羽の増産で、年間のコマーシャルえ付けを7億羽とすると1割の増産であるが、あくまで意欲であり、現実は鶏舎や従業員の確保などの問題を総合すると、少しの増産で推移するのではないかと予想している。え付けが少し減っている地域もあるが、一時的なローテーションの問題であり、意図的な減産ではないと判断している。
 USチャンキーのコマーシャルひなが2月ごろから出始めている。種鶏側からみると、UKに対して産卵数が数パーセント少なく、受精率は初期が高くて後半は低いという各社からの情報である。孵卵側からみると、ひなの体温を測るとUSのほうが0.5〜1度Cほど低く、これが少し寒がる要因ではないかと考えられる。コマーシャル側の評価としては、育成率が2%くらい落ちるとの予想を聞いている。
 全体的な流れを報告すると、今年はUSチャンキーの影響で10月のひなの手当てが非常に難しいのではないかと思っている。各社とも種卵を貯卵して10月のひなを絶対に納品するという意欲はあるが、この貯卵がひな質に影響することも考えられる。
 【理事会では28年度事業計画・予算案なども了承した】



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