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アトランタ国際生産加工展 約100か国から約3万人が来場 世界から約1300社が出展

2016.02.15発行
 世界最大規模の養鶏産業展示会「アトランタ国際生産加工展(IPPE2016)」が1月26日から28日までの3日間、米国ジョージア州の州都アトランタ市内のジョージア・ワールド・コングレス・センターで開かれ、世界100か国から3万人以上が来場した。アメリカ大豆輸出協会(西村允之日本代表)主催の視察ツアーで、同展を取材する機会を得たため、展示会場の様子や、同時開催された各種セミナーの講演要旨などを順次紹介していく。
 
米国最大のブロイラー産地で開催

 米国南部のジョージア州は、平坦な中西部に比べると地形に起伏があるため、トウモロコシなど粗放的な農業生産には適さないことなどもあり、現在は米国最大のブロイラー生産地となっている。
 州内の学園都市アセンズには、米国でも数少なくなった家禽学部や充実した養鶏研究設備を持つジョージア大学や、米国農務省(USDA)の家禽研究所も置かれているなど、米国の養鶏研究の中心地にもなっている。
 アトランタ国際養鶏展(IPE)は今年で68回目になるが、同展は2013年から「国際飼料展(IFE)」「国際食肉展(IME)」との3展合同展「アトランタ国際生産加工展(IPPE)」として運営されるようになった。
 今年は、1年おきに出展するケージシステムメーカーが出展しない年であったため、展示会場はA・Bホールのみ(合計約45万平方フィート=約4万1800平方メートル)でCホールは使わなかったものの、新興国の機器メーカーの出展も増えてきており、同国家禽業界誌「ワット」によると、最終的には過去最高の前年を約10社上回る約1300社が出展したとのこと。
 国際的な養鶏関連企業各社によるプレゼンテーションやセミナー、レセプションパーティーなども多数行なわれたほか、1月25〜26日には、国際家禽学フォーラム(IPSF)も同施設内で催され、世界の家禽研究者が最先端の科学的研究成果を報告した。

展示会場は盛況

 展示会場では、世界の養鶏機器や動物用医薬品、飼料添加物のメーカー、鶏の育種会社などが大型のブースを出展。日本企業(轄W伸製機、カルピスアメリカ、日生研梶A潟Cシダ、日立アメリカ、ミウラアメリカなど)も出展し、“ジャパンクオリティ”の各種製品やサービスを紹介していた。
 展示ホールは1月26日から28日まで開いているものの、最終日は早々に片付けが始まるため、実質的に視察ができるのは26日の昼近くから27日まで。24日には米国東部の大雪でシカゴからもアトランタ行きの飛行機が飛ばず、インディアナ州では鳥インフルエンザの発生などもあったが、世界中から養鶏関係者が集まる会場は、そのような影響がほとんど感じられないほど盛況であった。
 AI発生を経て、養鶏企業のバイオセキュリティは格段に強化されたとのことだが、会場内では靴底と手指の消毒ポイントが一応設けられているものの、利用する人はほとんどみられなかった。
 展示ホールの上階では、各種の養鶏関係団体や大学などがブースを構えていたほか、産業の黎明期の業界誌や資材、陶製の給水器や給餌器、巣箱などを展示した「ポートリー・ミュージアム」も置かれていた。

アーナーバリー社卵相場は再び上昇

 鶏卵や食肉の相場、市況などの情報提供サービスを行なうアーナーバリー社のブースでは、最新の市場動向をモニター画面や同社発行の週報などで紹介。それによると、米国の年末年始の鶏卵需給は、AIからの回復による増羽傾向がある一方、加工や輸出関係の引き合いが弱く、アーナーバリー相場は1j強に踏みとどまったものの、実際の取引価格は応相談でディスカウント販売もあったとのこと。
 年末の殻付卵在庫は前年並みだが、昨年11月末時点の加工卵在庫は、凍結卵は前年比19%増の約3600万ポンド、全卵粉は50%減の約236万ポンドであった。米国農務省統計による今年1月1日時点の米国の採卵鶏羽数は2億8800万羽で、AI発生直後から1500万羽以上増えた計算になる。
 ただし、1月下旬現在のアーナーバリー相場は、年明け以降の換羽や淘汰もあったとのことで、1.8ドル程度に上昇している。
 乱高下する卸価格に対し、小売価格はあまり動いておらず、アトランタ市内のスーパー「ウォルマート」店頭のラージサイズ1ダース当たりの価格は、ケージ卵は2.86ドル、非ケージ卵(赤玉)は3.26ドルであった。店員は「卵は本当に高くなった。以前は1.6ドルくらいで、2倍近くになったわね」と話していた。

飼料畜産業界の各団体も参加

 米国の飼料畜産関係の各団体も出展し、別掲のUEPとアメリカン・エッグ・ボード(AEB)は背中合わせでブースを配置。業界人同士の活発な交流がみられた。
 米国の鶏卵市場を研究し、レポートを発行しているアイオワ州立大学エッグインダストリーセンターや、20か国以上の家禽業界団体が加盟する国際家禽協議会(IPC)なども出展し、活動内容をPRしていた。
 アメリカ大豆輸出協会も、大豆生産者団体のチェックオフ制度により運営されている「大豆ミールインフォメーションセンター」と背中合わせでブースを設置。「成長する世界に米国産大豆を(U.S. SOY for a growing world)」とのスローガンを、のぼりやスクリーンに掲げ、スタッフは日本の生産者団体の活動と同様に、お揃いのシャツやジャンパーを着て、米国産大豆の栄養価の高さや、品質の良さなどを世界各国からの来場者に紹介していた。
 【展示会が開かれたジョージア・ワールド・コングレス・センター(左上)、世界の養鶏関連企業が工夫を凝らしたブースを設置した(左下)、最新の鶏卵市場動向などもみられたアーナーバリー社のブース(右上)、米国産大豆の品質の高さなどを紹介したアメリカ大豆輸出協会のブース(右下)】



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