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全農の卵殻強化資材『新エスク』が好評 破卵や格外卵の発生率を低減 弱くなった卵殻に抜群の即効性 採卵鶏・種鶏の試験結果まとまる

2015.04.15発行
 全農(東京都千代田区大手町1−3−1)は昨年4月1日から、配合飼料に添加することで効果を発揮する卵殻強化資材『新エスク』を全国発売したが、このほど実際に採卵鶏農場や種鶏場で使用した実績を公表した。
 全農では、長年の研究から、@同じ日齢の鶏でも卵殻の強い鶏と弱い鶏がいて、弱い鶏が産む卵は破卵につながりやすいと考えられるA卵殻は腸で吸収されたカルシウムをもとに卵管(子宮部)で作られるが、このカルシウムを動かす役割を果たしているのが、たんぱく質の“カルビンジン”で、卵管のカルビンジンの働きを強くすれば、カルシウムの利用が促進され、弱い鶏の卵殻も強くなる――ことなどを突き止めた。
 『新エスク』は、鶏の腸内環境の改善とミネラル吸収の促進効果を持つ“生菌剤・有機酸”と、カルシウムの利用を促進させる発酵ビタミンDを組み合わせて、カルビンジンの発現を増やす効果を発揮させた“卵殻強化資材”で、使用方法は配合飼料1トン当たり2キログラム(0.2%)を混合(添加)して産卵中の鶏に与える。
 全農によると、@400日齢を超えた老齢鶏A強制換羽後の破卵が高い鶏B卵殻強度が下がり、平均で3キログラムに近づいた鶏C格外卵の発生率が農場で10%を超えた鶏D夏場に卵殻強度が下がった鶏――などで、破卵が増えてから使うと効果が高いとしている。

採卵鶏農場での試験結果

 A農場の約600日齢の採卵鶏に、新エスクを投与した結果では、図1のように2週間後には卵殻強度が改善されており、効果が早く現われることが分かった。
 図2は、すべての鶏が産んだ卵のうち、卵殻強度が2.5キログラム未満の、いわゆる卵殻の弱い卵の割合を示したもので、これに新エスクを給与すると、卵殻の弱い卵の割合が少なくなることが分かる。試験前後の農場でのヒビ卵発生率は、無添加区が4.6%→5.0%と0.4ポイント増加しているのに対し、新エスク添加区は5.0%→4.8%と0.2ポイント減少しており、添加区のヒビ卵が差し引き0.6ポイント少なくなった。試験した関係者によると「改善の幅はわずかにみえるが、これは農場での管理がよく、ヒビ卵の発生が抑えられているためと考えられた」としている。
 B農場は、強制換羽の前後に継続して試験したもので、図3に示すように、新エスク給与4週後に卵殻強度が改善されている。また、図4に示すように、新エスク給与2〜4週後に卵殻の弱い鶏が少なくなっている。ただ、強制換羽後は、全体の卵殻強度が高まっているため、効果は明確になっていない。
 この農場も、管理がよく、ヒビ卵は少なかったが、ヒビ卵の発生率を調べると、無添加区は4.3%→4.2%と0.1ポイントの減少に対し、新エスク添加区は4.9%→4.1%と0.8ポイントの減少となり、添加区のヒビ卵が差し引き0.7ポイント少なくなった。
 C農場で、新エスク給与後の格外卵発生率を調べたのが図5である。無添加では格外卵発生率が増えていくのに対し、新エスクを添加すると、やや減る傾向となり、新エスクが格外卵を減らす傾向が示された。

種鶏場での試験結果

 レイヤー種鶏農場で、480日齢の種鶏に新エスクを給与し、2週後の種卵の卵殻質をみたところ、図6の卵殻強度と、図7の卵殻が弱い卵の割合がやや改善された。ここでは、ふ化に適さない格外卵のみを検査したため、必ずしも全体の傾向を表しているわけではないが、新エスク給与により、卵殻質は若干改善される傾向がみられた。
 ブロイラー種鶏農場でも、約220日齢の若い鶏で試験したところ、図8に示すように、新エスクを給与して3週で卵殻強度が改善され、卵殻の弱い卵の割合も減少(図9)し、その後13週間にわたる新エスクの添加により、卵殻質は徐々に改善される傾向を示した。
    ◇
 全農では、10万羽規模の採卵鶏農場で、破卵率を1%減らせば、年間で約200万円の収支改善が見込まれるとの試算もあることから、採卵鶏農場や種鶏場での破卵率の減少や格外卵の低減に、新エスクの利用を勧めている。また、ヒビ卵が少ない時期から使用しなくとも、ヒビ卵が増えてから使えば十分に効果があり、ひび卵発生率の改善幅を大きくできるとのこと。農場で添加するだけでなく、あらかじめ各地のくみあい配合飼料工場で混ぜる方法があるため、JAグループの農協、経済連、くみあい飼料の営業担当者に相談してほしいとしている。



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