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液卵殺菌システムで提携 共和機械と仏・アクティニ社 品質にこだわる日本向けの殺菌システム

2013.02.25発行
 共和機械(株)(友末琢磨社長―本社・岡山県津山市河面375)は、このほどフランスのアクティニ社(本社・エビアン)と提携し、同社製の液卵殺菌システムを日本国内で販売すると発表した。
 1953年に創業したアクティニ社は、当時の代表者が発明した電熱式の殺菌装置を、牛乳や豆乳、フルーツジュース、ジャム類など様々な液体物の殺菌に応用展開し、ヨーロッパを中心に幅広い分野に事業を展開してきた。その後、2006年頃に事業方針の転換を図り、液卵製造工場向けの殺菌システムと、生物薬剤学系の研究施設から排出されるバイオ廃棄物の汚染除去システムの2つの分野に事業を集約し、かつ販売先を世界各国に広げる体制とした。
 現在、同社のバイオ廃棄物汚染除去システムは世界トップシェアを獲得しており、液卵殺菌システムについても大規模な投資が進む新興国で数多くの導入実績がある。特に中国では新設される液卵製造工場の約9割で同社の液卵殺菌システムの導入が見込まれるとのこと。
 同社の代表的な液卵殺菌システム「OVOFLASHパストライザー」【写真下】は、(1)最大74度Cでの高温殺菌(2)たん白質の凝固反応を回避する短時間の加熱(3)卵液を滞留させない毎秒5メートルの高速循環(4)熱伝導効率の高い電気加熱システム――の特許技術を駆使した装置。
 殺菌対象への圧力負荷が少ないチューブラー方式で、全卵は最大74度C、卵黄は同67度C、卵白は同60度Cの殺菌温度に対応させつつ、殺菌処理に伴う卵の機能性(結合性、乳化性、起泡性、食味性、結晶化制御)の低下を最小限に抑える構造となっていることが特長。
 処理能力は全卵・卵白で時間1500〜6000リットル、卵黄は500〜2000リットル。殺菌した液卵は最大で10〜12週間の長期保存が可能。
 装置は分解清掃を必要としないクリーニングプロセス(約1時間のクリーニング〈CIP〉と、121度Cでの高温滅菌〈SIP〉)を搭載しているほか、(1)8時間以上の連続運転で製造サイクル間の製品ロスを解消(2)熱回収効率が高いプロセスによる最大90%のエネルギーコスト削減――などの特長も持つ。
 共和機械では、日本のユーザーが使いやすいように、日本語表示への対応や電装部品の見直しを図りつつ、メンテナンス面を充実させた販売体制を構築するほか、今年中には、アクティニ社の液卵殺菌システムの実稼働モデルを設置したラボを同社の工場施設内に作ることを計画している。
 問い合わせは共和機械(電0868・26・6600、F0868・26・6608)へ。



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