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ロールケーキ日本一に中嶋さん 「ROLL−1グランプリ」 伊藤忠飼料が卵で特別協賛 2012.11.05発行 日本一のロールケーキを決定する「2012年第1回スイーツコンテスト/ROLL―1(ロールワン)グランプリ」(主催・スイーツコンテスト実行委員会、共催・(協)全日本洋菓子工業会)が10月16日、東京都港区台場のホテル日航東京で開かれた。 日本で初開催となったロールケーキのコンテスト「ROLL―1グランプリ」には、伊藤忠飼料(株)が特別協賛し、原材料としてブランド卵「北の卵」「奥入瀬雅」を提供したほか、三幸食品(株)、三州食品(株)、昭和産業(株)など計11社が協賛した。 コンテストでは、全国のプロのパティシエなどから、(1)四季の中から1つの季節をテーマとして選択する(2)「勤務地や出身地の特産品を使う」または「作品にちなんだストーリー性をもたせる」(3)長さは17センチ以上20センチ以内――のロールケーキを募集し、応募があった103人の中から、書類審査を通過した20人が決勝に進出した。 決勝では20人が作ったロールケーキを、全日本洋菓子工業会の加藤信理事長、細内進同副理事長、栢沼稔同常任理事、帝国ホテル東京の望月完次郎調理部次長兼ペストリー課長、ホテルニューオータニの中島眞介フード&ビバレッジ調理部長、伊藤忠飼料の能登章友社長、農林水産省の櫻庭英悦大臣官房審議官、第ソ代横綱・大乃国の芝田山親方が厳正に審査した結果、クラブハリエ近江八幡日牟禮ヴィレッジ(滋賀県近江八幡市)の中嶋万規子さんの「Pour Pa Pa」がグランプリ(特別賞のイオンリテール賞も同時受賞)に輝き、賞状とトロフィー、金メダル、賞金10万円と、協賛各社からの副賞が中嶋さんに贈られた。 中嶋さんの作品テーマは父の日に贈るケーキ。お父さんの好きなお酒を使い、グラサージュとキャラメルで大人の雰囲気に仕上げ、ネクタイをイメージしたチョコレートをカカオニブで飾りつけた。生地はシフォンケーキの配合からアレンジして、しゅわっと口どけが良くなるようにし、濃厚なガナッシュとバナナペーストに、軽い生クリームを合わせた。中嶋さんは「母の日に押されがちな父の日を盛り上げることができたらいいな、との思いで作りました。私の父の好みの味にするなど、個人的な思い入れが強いロールケーキでしたが、このような結果が出て光栄に思います」と笑顔で喜びを語った。 準優勝、第3位、特別賞の作品は次の通り。 【準優勝】高嶋大樹氏(大阪府太子町、サントル・ドゥ・ヴィラージュ)の「太子ロール」、テーマ=聖徳太子(特別賞のサークルKサンクス賞も同時受賞) 【第3位】矢代優氏(福島県郡山市、柏屋)の「フクシマ三吉ロール」、テーマ=福島県を元気に 【特別賞(イオンリテール賞)】 ▽肥田野雄紀氏(東京都杉並区、SINCERITA、新潟県出身)の「キャラメル・カンタロール」、テーマ=新潟県の特産品 ▽西野法男氏(大阪府守口市、麦の穂)の「黒糖とわらびもちのパリパリエクレアロール」、テーマ=京の雅を味わってほしい ▽藤原恵子さん(大阪市東淀川区、五感、鹿児島県出身)の「さんごロール」、テーマ=鹿児島県の特産品 【特別賞(サークルKサンクス賞)】 ▽榊原公徳氏(静岡県焼津市、atelier mono)の「日本酒が好きな祖父に贈るケーキ」、テーマ=祖父に贈るケーキ ▽高木繁氏(大阪市北区、ホテルグランヴィア大阪)の「ロール・アメール〜京の香り〜未来へ…」、テーマ=京都の特産品 ▽河上豊氏(愛媛県新居浜市、ハタダ)の「奥伊予和栗ロール(プレーン)」、テーマ=愛媛県の特産品 特別賞の受賞作品はイオンリテール、サークルKサンクスの系列店舗での商品化が検討される。 総評で全日本洋菓子工業会の加藤理事長は「選手の皆さんには、自分の郷土や仕事を思い出しながら作品を作っていただいた。今後も伊藤忠飼料さんでこのようなイベントを続けていただければ、我々も一緒にやっていけると思う」などと述べ、特別審査員を務めた農林水産省の櫻庭大臣官房審議官は「100人を超える中から決勝に進んだ武lの作品はどれもすばらしく、点数をつけるのに苦労した。かなりの人が米粉を使っていたことに大変驚いた」とした。 “スイーツ親方”の愛称で親しまれ、これまでにスイーツ本を2冊出版している芝田山親方は「スイーツは多くの人に楽しみや喜び、輪を広げるものだと感じているため、今後も皆さんには新作を作っていただきたい。私は基本を大事にするため、シンプルなものを選ぶ傾向があるが、シンプルなものこそ、作るのが非常に難しいのではないかと思う」と述べた。 表彰式後の試食・懇親会で、特別協賛した伊藤忠飼料の能登社長は「東日本大震災の前からROLL―1グランプリを検討していたが、震災や原発事故などがあり、2年ほど遅れての開催となった。決勝に残った20人のロールケーキはどれもおいしく、甲乙つけがたい中でグランプリ、準優勝、第3位、特別賞を決めさせていただいた。一刻も早く商品化されて、全国の皆さんに味わっていただきたいと思っている。 世の中は厳しい状況が続いている。わが社が本日提供させていただいた卵は、国内で年間250万トンほど生産されているが、飼料原料はほとんど輸入しており、特にトウモロコシは飼料用だけで年間1200万トン、スターチ関係を含めると1500万トンになる。 そのような中で我々も、より安全・安心で品質の良い卵、肉の提供に精一杯努力して、第2回、第3回のグランプリを計画し、皆さんの力と英知を結集して、来年、再来年とすばらしい大会を催したい」とあいさつした。 【優勝した中嶋さんのロールケーキ「Pour Pa Pa」(上)とROLL−1グランプリの決勝に出場した選手と審査員の皆さん(下)】
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