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イフジ産業 創立40周年と東証二部上場で記念祝賀会 取引先など約400人が祝福

2012.10.15発行
 イフジ産業(株)(藤井徳夫社長―本社・福岡県糟屋郡粕屋町大字戸原200−1)は10月5日、昭和47(1972)年10月に会社を設立してから、今年で40周年を迎えるとともに、今年5月に東京証券取引所市場第二部に上場したことを記念して、福岡市のホテルニューオータニ博多で記念式典と祝賀会を盛大に催した。
 記念式典には液卵や卵加工品のユーザー、取引先、鶏卵業界関係者ら約400人が出席。冒頭、同社の40年間の歩みがVTRで紹介された。
 あいさつに立った藤井社長は、多数の出席者に謝意を表するとともに、会社設立までの自らの生い立ちを振り返り、「私は太平洋戦争の直前、昭和16年2月13日に中国の天津市で生まれ、終戦直前に引き揚げてきた。父と母は、昔の中央区桜坂に約500坪の土地を求めて、畑を作ったり鶏を飼ったりしながら兄弟6人を育てていた。貧しいながらも、地元の小・中学校、福岡中央高校、九州大学法学部に進学し、無事卒業させていただいたが、就職先も決まっていた大学4年生の時に父が急逝し、残された母や兄弟の生活をなんとかしなければならないことから、養鶏場を継いだ。
 養鶏を7、8年間営んだが、当時の養鶏経営は大変厳しく、冷凍卵との出会いを契機に養鶏をやめて、イフジ産業を設立することを決意した」とした。
 株式の上場については「会社設立時は、私も30歳そこそこであったが、その頃から、いつか会社を上場させると“大法螺”を吹き、周りや社員からは『なにを言っているんだ』と思われていたが、本当に大真面目に『なんとしても上場してみせる』と考えていた」と語り、上場の原動力となったのは、「友人の多くは上場会社に就職したり、国家公務員や弁護士になっている優秀な連中ばかりで、彼らに負けるわけにはいかない」との思いの中で培われたハングリー精神と、『やってみせる』との強い信念であったと明かした。
 液卵メーカーとしての歩みについては、当時の山崎製パン(株)福岡工場の関根洋二購買課長との出会いに触れ、「わが社の液卵を採用していただき、それから急激に全国展開ができるようになった」とのエピソードを紹介。関根氏は『会社にとっての最大の功労者』だと紹介した。
 さらに、会社経営の鍵と言われる「人、モノ、カネ、情報についても、私は非常に恵まれていた。人はわが社の社員で、すばらしい魅力を持ったすごい連中がたくさんいた。これは何よりも私の宝である。
 モノは卵で、日本人にとって米と卵は欠かせないものである。
 お金については、創業前から福岡銀行さん、創業後は、日本政策金融公庫さんやみずほ銀行さん、三井住友信託銀行さんなどにお世話になっている。
 そして情報は、あらゆる関係の皆様のお知恵をお借りすることができた」とし、こうした力を得て「M&Aを含めて、福岡工場、水戸工場、関西工場、名古屋工場と展開し、ようやく全国への液卵供給体制が整った」と強調した。
 上場に至った経緯については、「私のいとこで、野村企業情報(株)の社長を務めていた後藤光男さんから、そろそろ上場を考えたらどうかとの話があり、『いいよ』と応じたところ、野村證券、監査法人のトーマツなど超一流と付き合うことを勧められ、準備を開始した」とし、「21世紀になった2001年(平成13年)に、高校時代の友人である永野氏が社長を務めていたジャスダック市場に上場し、平成23年には、福岡証券取引所、今年(24年)5月には、東京証券取引所市場第二部に上場させていただくことになり、まことに有難いことです」と、長年の夢が実現した喜びを語り、「この40年間、鳥インフルエンザや東日本大震災など、大変な打撃を受けたこともありましたが、これらを無事乗り切り、今日に至ったのも、本当に皆様方のご支援のお陰です。本当にありがとうございます」とお礼を述べた。
 多数の来賓を代表して、(株)福岡銀行の谷正明取締役頭取(代表取締役、執行役員)と(株)東京証券取引所の静正樹常務執行役員が祝辞を述べた。
 谷氏は、創業から40年の間に、オイルショック、バブル崩壊、リーマンショック、震災など、非常な大波を受ける厳しい時代もあったが、それらを跳ね除け、独立系液卵メーカーとしてトップシェアを誇る会社に成長してきたのは、「高い倫理観を保ち、浮利を追わず、質実剛健と先憂後楽の社風を確立する…との『経営理念』を大切にしながら、藤井社長の力強いリーダーシップの下、役職員が一致団結して努力してきた賜物である」と称えるとともに、5月に関西工場を視察したことを紹介し、「最新の機械設備、完璧な衛生管理はもちろんだが、社員の方々が非常にきびきび働いており、工場もきれいであった。良い会社の共通点は、現場がきれいであることと、社員がきびきびしていることの2点で、イフジ産業さんも例外ではないと強く思った。
 ダーウィンの言葉に、『生き残る種は、強い種でも優れた種でもない。環境にもっとも早く対応できる種が生き残る』という言葉がある。イフジ産業の40年間の歴史を見ると、まさにその言葉が証明されていると思う。
 すでに、後継者で社長のご子息である専務も育っており、経営陣は安泰だと思うが、社員の皆様方も社長と専務を中心に、今後ますます努力され、変化する環境に柔軟に対応しながら、総合食品原材料メーカーとして日本一になっていただくように祈念している。私どもの銀行も全力を尽くしてお手伝いさせていただく」と述べた。
 静氏は、東証上場の2年前に藤井社長に出会い、誠実な人柄とチャーミングな笑顔に魅了されたことや、東日本大震災で工場が被災し、上場が遅れるかもしれないとの報告を受けたことから、東京証券取引所で上場を目指す被災企業の特例措置を設けることになったことなどを紹介した上で、節目節目でジャスダック、福岡証券取引所、東京証券取引所への上場を果たしてきたイフジ産業について、「さらに業容を拡大され、私どもの東京証券取引所一部上場会社として活躍する日が、1日も早くなることを祈念したい」とした。
 イフジ産業の藤井社長以下、藤井宗徳専務取締役、池田賢次郎常務取締役関東事業部長、坂本勇取締役福岡事業部長、原敬取締役総務部長、見島正文取締役購買統轄部長、宮哲郎常勤監査役、近藤隆志監査役、酒井善浩監査役が紹介され、記念式典の閉会に当たって藤井専務は、「当社は液卵メーカーでありますが、今後は、液卵、調味料その他を含め、総合食品原材料メーカーとして、確固たる地位を築くべく、また、東証一部上場を目指し、役員一同、身を粉にして働いていきたいと思っています。皆様のより一層のご支援とご指導をお願いします」と決意を述べた。
 別室で開いた祝賀会では、藤井社長のあいさつに続いて、前山崎製パン(株)執行役員購買本部長で、現(株)不二家執行役員購買部長の関根洋二氏と、JA全農たまご(株)の福田雅之社長が祝辞を述べた。
 関根氏は、40年間にわたって培われた藤井社長との強い絆を基にした、直裁でユーモアにあふれた言葉で、山崎製パンとの取引のきっかけやエピソードを語り、会場は盛り上がり、「藤井社長へのただ一つのお願いは、安全、安心、安価、安定の4原則を忘れないで、いかなるメーカーにも負けない高品質の液卵を供給していただくこと。そして、高い品格を持って、信頼を高め、鶏卵加工品メーカーとして日本一の会社を目指し、努力を惜しまず頑張って、これから先100年、200年にわたって繁栄する会社の土台作りをして下さい。この40年で会社が一流になったことに満足するのではなく、超一流を目指してほしい」などと激励した。
 福田氏は、「イフジ産業さんの設立当初は、藤井社長の考え、行動のスピードについていけなかった社員も、現在では『この会社のために』と、自ら判断し、行動する会社になっている」とし、その一例として東日本大震災で関東工場が被災した際に、『被災地への食料供給を義務付けられているユーザーの製菓・製パン企業への液卵供給責任は絶対に果たさなければならない』との使命の下、トップの指示を待たずに各社員が率先して行動し、まったく欠品することなく液卵を供給したことを紹介。「このような社員の判断力、団結力、迅速なる行動力が、イフジ産業の底力だ」と称えた。また、国内の鶏卵産業の中で、需給調整機能を発揮し、生産者と液卵メーカー、販売先・取引先である食品メーカーとの『三方良し』の関係を築いていることも高く評価し、「今後ともイフジ産業が日本の鶏卵産業の発展に尽力し、日本一の超一流の会社になることを祈念する」と述べた。
 石原進九州旅客鉄道(株)取締役会長の発声で乾杯し、なごやかに歓談。
 この間、祝電やイフジ産業の会社リポートが紹介され、池田常務の中締めと、(社)九州経済連合会の松尾新吾会長(九州電力(株)相談役)の本締めで散会した。
 【約400人が出席して祝福したイフジ産業の「創立40周年 東証二部上場記念式典」(上)と、紹介された役員(下)】



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