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海外悪性伝染病対策を学ぶ EUの殺処分・処理事例を紹介

2012.02.25発行
 (社)日本養鶏協会と(般社)日本鶏卵生産者協会、(般社)日本養豚協会は2月2日、東京都千代田区の主婦会館プラザエフで「海外悪性伝染病対策・欧州先進事例紹介合同セミナー」を開いた。日本でも家畜伝染病予防法が改正され、口蹄疫や鳥インフルエンザ(AI)発生時の家畜の殺処分・処理のあり方が問題になっていることから、殺処分処理装置を開発し、実際に防疫作業を請け負っているドイツ・ベトコン(VETOCON)社アジア担当のハーム・キーズブリンク地域責任者からEUにおける最新事例の説明を受けた。
 キーズブリンク氏は、EUでも口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザの発生によって、(1)発生地域の畜産だけでなく、観光産業などにも壊滅的な被害をもたらした(2)獣医当局も大規模な発生に適切に対応できなかった(3)日本で中心となっていると畜の埋却処理は、EUでは法律で禁止されている(4)消費者からも罪のない動物の大規模な殺処分に対する非難が出ている――ことなどから、「防疫対応の根本的な変化が必要になってきている」と指摘。
 その中で、EU理事会規定1099/2009(殺処分時の動物の保護に関する規定)が2013年1月からEU加盟各国に対して施行されることになっており、ヨーロッパ最大の養豚・養鶏密集地であるドイツ北西部のニーダーザクセン州エムスランド郡では、これに先立つ3年前からEU理事会規定1099/2009のすべての規則や基準に基づいたエムスランドモデルを取り入れていることを紹介した。
 エムスランドモデルでは、官民が一体となって疾病コントロールを行なうこととし、獣医当局は検査とモニタリングによるコントロールに特化。実際に口蹄疫や鳥インフルエンザが発生した場合の現場での殺処分作業などは生産者が責任を持ち、作業全般をベトコン社に依頼して行なう。このため、すべての生産者は動物疾病保険基金に加入し、飼養規模に応じて分担金を支払うが、費用は生産者組合とドイツ連邦の獣医当局・財務省が50%、州政府が50%を出してまかなう。
 具体的には、農場は獣医当局に承認されたバイオセキュリティプランに基づいて管理し、重要疾病が発生すると、24時間でと畜量10立方メートル(1000トン)の処理能力を有する元請け業者のベトコン社がすべての非獣医的な役割と責任を請け負う。殺処分の作業は、ウイルスの飛散拡大を最小限に抑えるために豚舎や鶏舎内で行なうほか、各畜種ごとに年1回の合同シミュレーション訓練も行なうとのこと。
 エムスランドモデルが適用されて以降、ドイツの他の州でも同モデルが導入されている。
 また、最近の動物福祉やクリーンエネルギーに対応した新しい豚の「ウイルスからバイオマスまで」の紹介では、「電気ショックによって不必要なストレスや苦しみを与えずに農場で殺処分し、そのすべてをビデオで録画記録する。処理作業は農場主とそのスタッフで行ない、獣医スタッフは、対応作業のみをモニタリングする。殺処理された豚は、密閉されたコンテナで運ばれ、細かく裁断して資源となるバイオマスに変換し、バイオマスエネルギーを生産する」などとした。
 【養鶏・養豚団体合同の海外悪性伝染病対策セミナー】



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