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茨城のAI 感染原因特定できず 感染経路究明チーム

2006.10.05発行
 農林水産省は9月28日、高病原性鳥インフルエンザ感染経路究明チームの検討会を開き、昨年6月に茨城県を中心に発生した弱毒タイプの鳥インフルエンザ(H5N2)の最終報告をまとめた。
 感染源については、「ウイルスの由来・侵入経路については特定することはできなかったが、ウイルスの性状、発生地域が限局していることなどから、原因として中米由来ウイルス株から作出された未承認ワクチン、またはウイルスそのものが持ち込まれて不法に使用された可能性は否定できない」と述べるにとどめ、感染原因の特定には至らなかった。
 感染経路についても、「05年5月中旬かそれ以前に、初発農場ヘウイルスが侵入したとみられる」としたものの、「どの地区での発生が早かったか、推定することは困難」とした。
 農場から農場へと感染が広がったことについては、「疫学調査の結果、一部の農場は、農場間で鶏を移動することにより伝播した可能性が高い」としたほか、「近隣伝播や、人・物の出入りなどが伝播の主要な原因と推察できる」としたものの、大筋は昨年10月の中間報告とほぼ同じで、それ以上には踏み込んでいない。
 検討会では、今回の弱毒タイプの鳥インフルエンザの発生を踏まえ、(1)引き続き、鶏に異常が発生した場合の速やかな通報体制の強化と、全国的なサーベイランスの継続的な実施(2)弱毒タイプでも、基本的には強毒タイプと同じように、殺処分を原則とした防疫措置の実施(3)抗体を確認した農場であっても、厳格な飼養衛生管理とウイルス拡散防止措置が取られた農場について今回は、「農場監視プログラム」措置が取られたが、一部の農場で、監視のための「おとり鶏」からウイルスが分離されたため、今後の監視プログラムには、おとり鶏の導入による厳格なモニタリングを必ず併用すること――なども指摘された。報告書の全文は、最終的な整理を行なって、農水省のホームページに掲載される。



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