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感染経路は特定できず 鳥インフルエンザ感染経路究明チーム

2004.07.15発行
 農林水産省の高病原性鳥インフルエンザ感染経路究明チームは6月30日、第4回目の検討会を開き、発生地域の疫学調査やウイルス性状調査、野鳥の調査などを総合的に分析した最終報告をまとめた。
 それによると、感染経路は特定できなかったが、国外から人や物を介してウイルスが侵入したとは考えにくいと指摘。国内で低病原性の鳥インフルエンザウイルスが高病原性に変異したことは考えにくいことや、国内で検出されたウイルスは、韓国で検出されたウイルスと高い相同性が認められることから、韓国などからの渡り鳥が高病原性のH5N1ウイルスを国内に持ち込んだ可能性があるとしている。
 発生場所の鶏舎に入り込んだ経路としては、鶏舎付近に生息するスズメやネズミ、人や鶏用の飲料水などが媒介して鶏舎に持ち込んだ疑いがあるとした。
 さらに山口、大分そして京都の発生は、それぞれの農場間の伝播ではなく、別々の発生源によるもので、京都の初発農場から肉用鶏農場への伝播のみが農場間伝播であったとした。
 今後は発生の際に、できるだけ早く疫学調査チームを立ち上げて調査することや、国内・国際間での連携協力、ワクチンなどの研究推進などを求めた。

中国、タイ、ベトナムで再発生

 3月中旬に鳥インフルエンザの制圧宣言を出した中国・安徽省の養鶏場で、7月6日に鳥インフルエンザの発生が伝えられた。さらにタイでは、5月26日のチエンマイでの再発に続いて、7月6日にはアユタヤ県とパトゥンタニ県でも発生した。ベトナムでも6月30日に南部バクリュウ省で再発しており、アジア諸国からの侵入に備えて警戒を怠ってはならない。



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