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真に消費者に支持される鶏卵・鶏肉を 『国産有利』の今こそチャンス

2002.07.25発行
 「相手の目をごまかすために、そのものでなく見せかけること」を『偽装』という。このため偽装はあってはならないことであり、万一あったとすると、それは許されざることであるが、現実には行なわれたのである。
 BSE(牛海綿状脳症)に関連して、政府が買い上げた牛肉の偽装問題に端を発して、一連の食品の偽装表示が表面化したが、鶏肉も例外ではなかった。
 この中には、取引先からの注文に応じ切れず、欠品を恐れるあまり、国産鶏肉に輸入鶏肉を混入したケースなど、量販店の力が偽装を誘発したと言えるようなものもあった。しかし、偽装によって消費者の『トリ肉』への信用を著しく失墜させた責任は、まことに重いといわざるを得ない。営々として築き上げた社会的信用や商品ブランド力だけでなく、会社までも一瞬のうちに崩壊してしまった例などは、何をかいわんやである。
 食品偽装表示の発生原因を、いくつか点検していく中で明らかになったことは、「自分たちの作ったものを、安心して食べてほしい」「消費者と面と向かっていきたい」、とする生産段階では大きな偽装はなかったが、消費者に届くまでの処理・加工・流通の各段階で問題が発生していたケースが多かったように思われる。偽装への教訓から、生産と消費の経路を、より一層短縮化する動きが強まっていることは、歓迎すべきである。
 消費者の視点がただ安いだけや、誰が生産したかわからない輸入品よりも、安全で顔の見える国産品を支持する傾向が強まったことも事実である。この傾向は生協や量販店だけでなく、加工、業務・外食用途においても顕著になり、加えて美味しくて、安ければなおよしと……。
 これまで鶏卵・鶏肉は、安全・安心の基準をしっかり守り、生産・処理・流通の品質管理を徹底し、注文に応じ切れない時ははっきり断っていたところは、融通がきかないとして、経営的には必ずしも恵まれていなかったが、現在はその立場が逆転している。真に安全・安心で、美味しい食べもの作りの時代が到来したといえる。
 近年は冷蔵技術や輸送方法も急速に発達したこともあって、海外から大量の農畜産物が輸入されるようになった。特に生産コストの安い中国は、生産・輸出能力も大きいことから、最近は鶏肉だけでなく、鶏卵も脅威となっている。
 しかし、昨年来、同国からの輸入野菜から基準を超えた残留農薬や、鶏肉からも残留抗生物質が検出され、さらにはトリインフルエンザやニューカッスル病などの鶏病汚染が明らかになったことから、安全性の観点からは、まだ問題が残されている。
 国際競争が激化する中で、生産コストの面で不利な状況にある鶏卵・鶏肉が、消費者に支持され、『国産有利』となっている現在の環境は、国産にとって、まさにチャンスの時でもある。今こそ原点に立ち返って安全・安心で、美味しい鶏卵・鶏肉を作ると同時に、コストを下げ、それを消費者にいち早く、希望する商品形態で届ける仕組みを構築することが求められている。
 そのためにも、エサや生産・流通などの最も効果的な結びつきを求めていかなければならないし、さらには、業界組織や、行政対応のあり方についても、正すべきは正さなければならない。



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