12月相場の伸び 期待できず

今年の鶏卵、鶏肉の相場は、家庭消費を中心に需要は増加しているものの、暖冬や全体的な供給過多から前年を下回る展開で推移している。

11月の鶏卵相場(JA全農たまご・M加重)は、東京は前年同月を33円下回る195円(前月より1円高)、大阪は同16円下回る208円(同5円安)、名古屋は同28円下回る203円(同1円安)、福岡は同21円下回る193円(同5円安)となった。

11月の鶏肉相場(日経東京・正肉加重)は、もも肉は前年同月を19円下回る587円(前月より17円高)、むね肉は同45円下回る274円(同5円高)。もも・むね合計は同64円下回る861円(同22円高)で、前年を大幅に下回った。

12月に入っても暖冬が続き、中旬になってようやく冬らしくなってきたものの、相場を押し上げるような力はない。

鶏卵は余剰感が強く、10日には東京、大阪、名古屋で10円、福岡で5円下げて東京185円、大阪195円、名古屋190円、福岡185円となった。12月に相場が下がったのは2004年(平成16年)以来。今後、この水準を維持できたとしても、年間では、東京180円前後(前年平均の207円より27円安)、大阪189円前後(前年平均の206円より17円安)名古屋186円前後(前年平均の210円より24円安)、福岡180円前後(前年平均の196円より16円安)となる。

鶏肉はクリスマスから年末にかけての需要が期待されるものの、月間平均では11月を多少上回る程度で推移する見込みで、年間では、もも肉595円前後(前年平均の626円より31円安)、むね肉285円前後(前年平均の316円より31円安)、もも・むね合計880円前後(前年平均の942円より62円安)で終わるのではないかとみられている。