1人当たり鶏卵消費量 日本333個で2位 増えたとの報告は20か国 IEC京都大会

IEC(国際鶏卵委員会)は、各国のレポーターが報告した2017年次統計の各数値をデータベースにまとめて公表した。京都大会(グローバル・リーダーシップ会議)での海外の専門家の講演概要を紹介する前に、2回にわたって掲載する。

各国報告データより(上)

鶏卵消費量

各国の年間1人当たり鶏卵消費量(殻付換算)の順位は、1位はメキシコ(363個、前年比8個減)、2位は日本(333個、同2個増)で変わりないものの、3位と4位が入れ替わり、3位が中国(307個、同25個増)、4位がロシア(305個、同10個増)となった。

5位はアルゼンチン(280個、同7個増)、6位はコロンビア(279個、同17個増)、7位は米国(276個、4個増)、8位は今回から統計数値が出てきたカザフスタン(268個)、9位はスペイン(267個、同50個増)、10位はニュージーランド(246個、同11個増)の順。

ほぼ毎年報告のある国のうち、前年より消費量が増えた国は20か国。年間消費量300個以上の国は4か国。ただし、中国の統計数値は全体として年ごとの変動が大きく、信頼性が低いとされている。スペインも前年に比べ50個増と急増した。このほか、2ケタ以上の伸びとなったのはコロンビア(17個増)、トルコとニュージーランド(11個増)、ロシア(10個増)の4か国。

2014年に343個と報告したマレーシアは、翌15年には315個に減少し、16、17年の報告はない。

前年より消費量が減った国は6か国。2ケタ以上減少したのは南アフリカ(13個減)、イラン(12個減)、ポーランド(10個減)の3か国。前年から変わらなかった国は4か国。前年の報告がなかった国は3か国。

飼料価格と生産コスト

毎年報告がある主要な鶏卵生産国の1トン当たり飼料価格と、鶏卵生産コスト(農場出荷時の原卵1ダース当たり)をまとめた。

飼料価格が安い国の順位は、1位が米国(224.20ドル)、2位はロシア(257.37ドル)、3位はハンガリー(258.05ドル)、4位は南アフリカ(259.97ドル)、5位はポーランド(266.16ドル)。穀物を自国で調達できる国が安いことが分かる。

高い順では、1位が日本(576.56ドル)、2位はスイス(574.00ドル)、3位はオーストリア(408.72ドル)、4位はニュージーランド(379.51ドル)、5位は中国(337.43ドル)。

日本の飼料価格については、農林水産省・飼料課の流通飼料価格等実態調査の配合飼料成鶏用バラ1トン工場渡し価格が報告されているものとみられる。実際の生産者段階の飼料価格は多くの場合、これより低いが、鶏に給与する飼料で差別化を図っている生産者などでは、まれにこの価格以上になっているものもある。

1ダース当たりの鶏卵生産コストが安い順は、1位が米国(0.60ドル)、2位はインド(0.62ドル)、3位はペルー(0.63ドル)、4位はトルコ(0.72ドル)、5位はメキシコ(0.73ドル)、6位は中国(0.75ドル)。

高い国の1位はスイス(3.05ドル)、2位はカナダ(1.55ドル)、3位は日本(1.25ドル)、4位はキプロス(1.18ドル)、5位はスロバキア(1.02ドル)の順。

生産コストが日本の半分以下の国は、米国とインドの2か国。

※主要国の1人当たり鶏卵消費量と、主要国の採卵鶏飼料価格と生産コストの表は統計情報のページに掲載しています。