食鳥・鶏卵関係は軒並み減少 2020年の輸出入量

輸出は殻付卵・マヨネーズ・鶏肉など増加

財務省は2020年12月分の通関実績をまとめた。

《12月輸入》鶏肉は前年同月比4.9%減の4万2711トン。鶏肉調製品は5.9%減の4万4131トン。鶏卵関係も軒並み減少したが凍結全卵とマヨネーズは増加した。

《12月輸出》鶏肉は香港、カンボジア、ベトナムに前年同月比4.5%減の905トン。殻付卵は香港、シンガポール、グアムに1567トンを輸出した。

鶏肉年間輸入53万トン、鶏卵殻付換算10万トン

この結果、鶏肉の年間輸入量は前年比5.0%減の53万4995トンとなった。過去30年間では9番目に多く、50万トン超えは6年連続(過去最多は17年の56万9466トン)。内訳は骨付きももが1万718トン、その他鶏肉が52万4277トン。

鶏肉調製品は8.4%減の46万9456トンで、3年ぶりに50万トンを下回った。鶏の肝臓は40.5%減、七面鳥肉は44.1%減、その他の家きん肉は3.2%減。その他の家きん肉のうち、あい鴨肉を含む『あひる』は3.2%減の5974トン。

鶏卵関係の年間輸入量は凍結全卵が21.1%減の2950トン、凍結卵黄が1.9%増の5551トン、全卵粉が8.0%減の2226トン、卵黄粉が4.7%減の2307トン、卵白粉が6.9%減の9438トン。殻付卵の輸入量は6.6%減の63トンだが、単価が非常に高価なことから医療用の無菌卵などとみられる。

年間の輸入鶏卵(累計)の殻付換算は7.9%減の10万4899トンで、4年ぶりに11万トン台を下回った。

殻付卵輸出約2倍増の1万8090トン、鶏肉輸出5%増の9882トン

2020年の鶏卵関係の輸出では、殻付卵が前年比2.1倍増の1万8090トンとなった。輸出先は香港、シンガポール、マカオ、台湾、グアム。このうち香港が全体の98.2%を占める。

加工卵は凍結全卵や凍結卵黄・卵白、全卵粉など軒並み減少したが、卵白粉と、卵黄粉(前年輸出実績なし)は増加した。

マヨネーズはアメリカ、オーストラリアをはじめ51か国・地域に8.0%増の9798トンを輸出。

鶏肉の年間輸出量は、モミジなどを含む『鶏肉その他』を中心に5.4%増の9882トン。輸出先は香港(全体の63.1%)、カンボジア(同25.5%)、ベトナム(同11.3%)が大半を占めるが、タジキスタンやマカオ、シンガポールへの輸出も報告された。

鶏肉調製品は2.2倍増の407トン。輸出先は香港が全体の95.7%を占める。